大震災発生以降、何もかもに腹を立てている自分がいる・・・。

それにはいくつかの理由があるだろう。



まず、被災地にいる人もそれを助けようとする人も

大勢の人々が懸命に生き、働く中でも、

被害の規模があまりに大きく、人数が多く、

とても過酷な状況が続いていること。



さらに、情報が欲しくて、気の毒で、テレビやネットを見ていると

なぜ?と思うような発言や行動が耳に入ってきて、

日頃おぼろげだった、人の心根や志の違いがむざむざと露呈して

虚しく腹立たしく思ってしまうこと。



もう一つは、

自分自身も今まで経験したことのない、もの凄い地震を経験し、

また大きな余震に襲われて自分たちも被災するのではないか・・・という恐怖。



さらに、福島原発の緊迫した事態が続き、

もし最悪の事態が起きたら、

首都圏はどんな状態になってしまうのだろう・・・


事態が収束したとしても停電が長期的に続けば、

首都圏の経済活動や市民生活はどうなるのであろうか、という漠然とした不安。



おそらく、大きな被災を免れた関東に住む人々の中で、

私のように不安や恐怖を抱いている人は多いのではないかと想像する。




今朝もNHKで特集番組を組んでいたが、

私に何ができるのか?支援したいが何をすればよいのか?

といった想いや行動が全国的に広がっているようだ。



その番組を観ていても、いろいろな意見や見解があり

冷静な意見交換ではあったが、災害対策やボランティア等

専門家をもってしても正反対の意見も数多くあった。



だから私の意見が正しいのかどうか、私にも分からない。

日が経てば、その意見も変わることもあるかもしれない。

それでも、今の私の考えを記しておきたい。




●まず、節電についてだが、東京電力の地域に住む人・企業等は

引き続き「節電」に努めることだと思う。



しかし、それ以外の地域に住む人は、節電しても助けにはならない。

むしろ関西を中心に、生産や企業活動に励んでいただきたい。



原発の問題がいつどうなるにしても、あれだけの発電機が廃炉になる以上、

この電力不足は中長期的に続くだろう。


首都圏が正常な経済活動を営めるようになるのには、まだまだ時間がかかる。

その分を、愛知、大阪、広島、福岡はじめとする大都市圏で

ぜひ補っていただきたいなと思う。



口の悪い言い方をすれば、

「西日本の人たちは必要な電気はガンガン使って、

ばんばん金儲けにいそしんでほしい」



ただ、東北・関東の石油基地が軒並み被害を受けたせいで

石油は不足しているから、

燃料等を節約することは被災地の助けになると思う。




●そして、首都圏民もそれ以外の地域に住む人も、

今すぐできて長期的に鑑みても役立つことは「募金」だ。


とにかく被災した規模がぼう大だし、復興に何年かかるかも分からない。

国に予算がない以上、絶対にお金が必要になる。


だから、今は自分たちの仕事を頑張って、

せっせとお金を稼いで、いずれ必要になるお金を寄付し続けることだ。




●被災地はもちろん首都圏でも、物が流通しにくい状態が続いている。

実際、私の家では近所の量販店に1週間ぶりに乾電池が入荷したが、

一人2パックまでで、長蛇の列ができていたという。


近所の奥様も懐中電灯はあるけど電池がないから

夜の停電はたいへん、と言っていた。(1パック分けて差し上げた)



何日か前に

首都圏以外の都市でも、首都圏に住む家族が困っているからと

米や水、乾電池などを買占めるところがあった、との報道を目にした。



気持ちは解かるが、

首都圏以外の人までが必要以上の物を買ったら

被災地はもちろん、首都圏で物を必要としている人たちも

物が買えない状態が長引くことになる。

また、ただでさえ混乱している物流もさらに煩雑になるだけだ。



私が心配しているのは、首都圏に住む高齢者や単身世帯の人たちだ。

核家族化で、単身や夫婦だけで暮らしている高齢者が大勢いる。


インターネットや携帯も使えなければ欲しい情報も得られず、

流動的な停電が長期的に続けば、かなり不便だろう。


ネットショッピングもできない。

水や食料・電池等が必要でも、店の営業時間は短縮されているし、

遠くまで買いに行くことは困難なはずだ。


実際、計画停電に伴うと思われる火災も起きている。

独り暮らしの高齢女性が、ろうそくが原因と思われる火事で亡くなったのだ。





●被災地への物資の発送はどうだろうか。

私は今はまだ個人からの物資を受け付けるのは早いのではないかと思う。

自治体単位での発送も、任務を完了させる人員もセットで送らなければ

受け取る側の負担は大きい。


今日の楽天では毛布・米・水・乾電池等のキーワードが上位に挙がっていたが、

少量の物資発送は、被災地の自治体やお世話をする人にとって

必ずしも有り難い物ではないような気がする。



実際、被害の大きかった宮城県では現在、個人からの物資は受け付けていない。



たとえば毛布が10枚入手できたとして、被災の規模からするとあまりに微量だ。

メーカーから1千枚・1万枚単位で送ったほうが、はるかに効率が良い。




●直接の支援、被災地でのボランティア活動は有効なのか。

今は個人やグループといった小さな単位では、かえって迷惑になると思う。



この3連休に、マイカーを使って被災地へ向かおうとする人がいるらしいが、

NHKへファックスを寄せたトラック運転手によれば

雪国対応のタイヤも履かず、小さな乗用車が個々に専用道路へ流れ込めば

事故・渋滞のリスクがあり、

何より物資輸送の妨げになるとのこと。



被災地へ赴いても、少量の物資や人を運ぶために途中で給油をしたり、

自分たちの宿泊施設や食料が確保できなければ、

被災地の物資を浪費することにも繋がる。





ボランティアを希望するなら、

NGO等のボランティア団体に相談するのが良いと思う。



今、すでに山形に拠点を置いて活動している団体もあるとテレビで聞いた。

団体に登録すれば、必要な時期に必要な活動を依頼されて

自分たちの自活が確保された中で働くことができると思う。




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おそらく、末端にいる小さな力の私たちは、

もっと長期的な視点で自分たちのできることを考え、

事態の推移を見守りながら

できるだけ長く、支援を続けていくことが大事なのではないかと思う。



自分にできることを少しでも・・・という気持ちは、

日本全国の誰もが抱いている。





私も、療養・節電・仕事に励んで、今までよりた~くさんお金を稼いで、

10年20年と募金や支援ができる準備をしよう。



そして与えられた人生を精いっぱい生きようと思う。