もうすぐ電力消費が増える時間帯に突入するし
今日は午前中と午後と2回の停電を控えている。
しかしどうしてもアップしておきたいことが
まだいくつかある。
基本的に私はアナログ人間で
情報入手に関しては
テレビとラジオしかなかった時代と変わらないような暮らしをしている。
自慢じゃないが新聞も取っていないし、地震以来雑誌の一つも手にとっていない。
ツイッターもしていないし、我が家で一番電力を消費するのは
このパソコンだと思うので、節電の為に極力使わないようにしている。
しかし、先週末からの首都圏での食品やガソリンの不足に対する
キャスターやコメンテーターと言われる人たちの
庶民を見下したようなコメントの数々に腹が立ち、
いくつかのキーワードで検索したところ、
ある男性のブログ に行き当たった。
政治家や政府に対する評価は必ずしも私のそれとは一致しない。
しかし、冷静で実体験に裏打ちされた言葉の数々は
首都圏に住む人の現状や不安な想いをよく伝えていると思うので
ぜひ読んでほしいが、
彼のブログの脇に、ある野党政治家のツイッターが載っていた。
今は野党となったが、
以前は学者として与党政治家として大臣まで経験した男性だ。
私はその政治家に対して少なくとも嫌悪感は抱いてはいなかったので、
何気なく、彼が何を思っているのかとクリックしてみた。
驚くべきことに、そこには無責任な言葉が思いつくままに羅列されていた。
●この未曾有の国難の最中、
「中国要人との会談と記念講演のため」とやらで国外へ脱出し、帰国したとのこと。
・・・外国要人と会談して日本の実情を直接訴えることも要かもしれないが、
今はそんなことをしている場合じゃないだろう!
●さらに
「政府の危機管理、国民への説明の仕方には、問題が多々あります」
「この政府の対応だと、日本が終わる」
・・・なぜ、政府を批判したり、
自分も国を動かす任を担っている立場であるにもかかわらず
国家が終焉するなどという悲観的な言葉を安易に撒き散らすのか!?
●「建設的な提言をしても意味がありません。野党であることの虚しさを感じます」
・・・虚しさを感じているのは、
今、被災地の病院や施設で自分自身の心身を削りながら
懸命に治療・看護にあたっても、救えない命を看取っている医師やスタッフ、
遺体安置所を訪れて自分の夫が亡くなったと知ったのに、
「安否が判ってよかった・・・見つけて運んでくださって
本当にありがとうございました・・・」とカメラに向かって
深々と頭を下げた女性の方だ。
(彼女の薬指には結婚指輪が美しく光っていて、私も胸が痛んで
涙が止まらなかった・・・)
●「菅首相はメンツなど考えず、
野党からのものであれ、建設的な提言を活かすべき」
・・・面子や、事態が収拾した後の自得しか考えていないのは、
むしろあんたたち野党の方だろう。
ネット上では、政府や大臣たちの対応を批判する発言も少なくないが、
私は、政府も民主党も精一杯頑張っていると思う。
少なくとも、阪神淡路のときの「自民党」の対応より100倍ましだ。
丸2日、マスコミの飛ばしたヘリコプター以外何も見えず、
何の手も差し伸べられないまま燃え続けた地獄絵図は、
当時東京で呑気な大学生として生きていた私にも
忘れられない、恨めしいほどの悲惨な光景だった。
政権交代してから日が浅く、与党にいた経験者も少ない民主党は、
確かに人材不足の感が否めない。
(この人はまだまともに働いてくれそうだ)、と思える人たちは次々と
姿の見えない不気味な勢力によって、
あっけないほどに表舞台から追い落とされている。
今、政府は対処すべき事案が多すぎて手一杯だし、
政権与党の側から助けてくれと申し出るのが容易でないことは、
実力を試されている立場としては無理もないことと思う・・・。
自民党は、戦後50年以上もこの国を牛耳ってきたのだろう。
他の野党にだって、政治家人生のほとんどを
権力の中枢で過ごしてきた人がゴロゴロいる。
腹の底から「与野党の垣根をはらって一致団結を」と思っているのなら、
長いこと与党だった経験を生かして、
出来そうなところから現場レベルでの権限委譲を申し出ればよいではないか。
素人でも思いつくが、
●地方自治体に集まり始めている救援物資の輸送や
一般企業からの物的支援を一手に引き受ける。
●首都圏やそれ以外の都市で、重病患者や慢性疾患患者、
障害者や高齢者など介護の必要な人の受け入れ可能施設の
調査・移送を受け持つ。
●石油やトラックなどの業界にかけ合って、
南相馬をはじめとする風評被害とも言える輸送の滞り・遅配の解消に努める。
●通信情報手段を各避難所に完備すると共に、
中央からの人員を派遣して、
政策決定や事故情報、要望と援助等、情報伝達の橋渡しをする。
●避難所から漏れている個人・小規模避難民の支援・連絡係に従事する。
●ボランティア希望の団体・個人の活動準備・開始をサポートする。
現行政府への批判を垂れ流す前に、
あなたたちの経験と能力を生かして
「誠実」と「行動」を今こそ見せてくれ。
そうでなければ震災以降、
急に声を潜めている自民党の
一週間以上経っても
「全面的に協力する」と繰り返すだけの総裁発言は、
平常時以上の欺瞞と怠慢にしか映らない。
この大災害が起こるべくして起こったとは決して思わない。
・・・しかし私は密かに、
「この国を根本から変えるために与野党が協力して・・・」と
言い続けたリーダーの呼びかけに一切耳を貸さず、
利権守得と権力争いに没頭するだけで、
この国の数多くの問題を先延ばしにし続けた人たちに対する
人力の及ばない大きな“もの”からの
「警告」と
まったく関係のない庶民が受ける羽目になってしまった
「理不尽な仕打ち」なのではないかと思っている。
今日は寒い。
春の日が差し込むというのに
キーボードを打つ手は冷え切っている・・・。
企業が動き始める時間なので、
また夜にでもログインすることにしよう。