これが道(タオ)だと口で言ったからって
それは本当の道じゃないんだ
これがタオだと名づけたって
それは本物の道じゃないんだ
なぜってそれを道だと言ったり
名づけたりするずっと以前から
名の無い道の領域が
はるかに広がっていたんだ
まずはじめに
名の無い領域があった
その名の無い領域から
天と地が生まれ
天と地のあいだから
数知れぬ名前が生まれた
だから天と地は
名の有するすべてのものの「母」といえる
ところで
名のあるものには欲がくっつく
そして
欲がくっつけば
ものの表面しか見えない
無欲になってはじめて
真のリアリティが見えてくる
名のある領域と名の無い領域は
同じ源から出ている
名があると無いの違いがあるだけなんだ
名のある領域の向こうに
名の無い領域が
はるか向こうに広がっている
その向こうにもはるかに広がっている
その向こうにも・・・・
入り口には
衆妙の門が立っている
森羅万象あらゆるものの門だ
この神秘の門をくぐるとき
人は本物のライフフォースにつながるのだ
―加島祥造 タオより―
