カラーコンサルタントの三浦まゆみです。
先日、老人ホームで、入所している高齢者の方に、フラワーアレンジのワークショップをされている先生とお話する機会がありました。
その先生は、一般の主婦の方にもフラワーアレンジを教えています。
「三浦さん、やっぱりね、お年寄りの色の好みって違うんだよね」
という言葉に、興味津々でお話を伺いました。
「月に1回、主婦の方にアレンジを教えているのね。
それで、その季節の行事によっては、すごくシックなお花を使う場合もあるんだけど。
主婦の方々には、すご~く受けが良くて、喜ばれる色でも、
おばあちゃま方には、汚いって言われるの」
「そうなんですか、なんででしょうね?」
「おばあちゃま方が好きなのは、赤、オレンジ、黄色、緑とかね、はっきりした色なのよね。
ほら、歳を取ると、眼の見え方も変わるじゃない?
あんまりはっきりしない微妙な色って、汚く見えるみたいなのよ」
「なるほど~~」
そう、年齢を重ねると、眼の水晶体(レンズの役目をするところ)も老化します。
黄変して、黄色いフィルターを通して世の中を見ているような感じになったり。
白濁して光線を通しにくくなったり。つまり、普通より暗く見えるんですね。
となると、若い時より色が見えにくくなるので、確かに穏やかなニュアンスのある、渋い色は、「よく見えづらい=汚い」、となるわけです。
色のテキストには書いてあることですが、リアルにシニア世代と関わっている先生からお聞きすると、とても納得してしまうエピソードでした。
シニア世代の方と接するときは、服装の色にも気を使った方がいいですね。
きれいな色を着て、目を楽しませて、心も楽しませてあげたいものです(^^)