
ちくま日本文学037 岡本かの子
確か学生のころ少し読んだけど、例によってあまり覚えてないので再読。
短編集です。
鯉魚、混沌未分、金魚撩乱など。
魚や水に関係のある内容が多い。
読みはじめたらとまらない!
好みの作風だといつも読むのをやめられなくなってしまいます。
電車でも集中して読んでしまい、つく頃には疲れてしまっていかんのですが。
気品のある文章で、耽美的。
大正期の風俗が作品全体に濃く感じられて好きです。
有名なのは老妓抄。
芸妓として苦労の後成功し、悠々自適の老後を過ごす老妓が
「一途に本物を目指す」姿を目近に見たいがために若い男のパトロンとなり
その希望である研究の資金などの面倒をみるお話。
この老妓のたたずまいがなんともかっこいい。
きっと必死でずっと生きてきて、酸いも甘いもかみわけて
今の状況にたどり着いたのだけど
老いてなお、果たせていないものへの情熱が冷めない。
でも暑苦しくない、それはクールなたたずまい。
真剣に自分の人生を生き抜くその姿勢に打たれます。
かの子さんが、息子である岡本太郎に、パリに留学している際に
送った手紙収録されているのですが、これもとてもおもしろかった。
奔放すぎる・・・(笑)
息子への愛情が溢れ出している。
こころに浮かんだことを、そのままに紙に写した手紙です。
うむを言わさない圧倒的な情熱でまわりの人を巻き込んでいく人だったんだろうな。
エネルギーのある人は人を惹きつける。
あこがれます。