てんとうむしアドルフに告ぐ 手塚治虫


ヒットラー×手塚治虫 ということで、読んだことがなかったので読んでみました。
手塚治虫さんの漫画は何を読んでも感心するし面白いしよくできてるし、すごいなぁ・・・

社会とか文化とか、大きな枠組みの中で、たくさんの人間が暮らしていて
そのひとりひとりが自分の頭でものを考えて生きています。

でもいったん狂気の世界に足を踏み入れてしまったら、
どんな残酷なことや非合理なことも、そのルールのもとで正当化されてしまう。
そこから回復するためには、それはそれは大きな代償が必要とされます。

自分の頭で考える、こんな当たり前のことができづらい社会だと思います。
自分の意見だと自分で勘違いしてるだけで、実はどこかで読んだ本の一説だったり、
どこかで聞いた話をなぞってるだけだったり。

意見を持つこと。
人の意見を聞く耳と、自分の意見を言える強くてしなやかな心を持つこと。

小さなことだけど、そこからスタートして
こんな過ちが少しずつ減っていけばいいと思います。
てんとうむしこうふくあかの
てんとうむしうつくしい人

西加奈子

こうふくあかの・・・2039年のボクサーの話とその誕生の過去の話が同時進行する
          お話でした。
          
          人から自分がどう見えるか、ということにあんまり縛られてしまって
          思ったのと違う反応がかえってきたり、ことが進まなかったりすると
          パニックになったり、逆恨みしたり、そういうことは誰にも多少は
          あるように思います。

          人の目なんかまったく気にしない、というのも問題な気がしますが
          そういう人は強いなー、と憧れてしまうのでした。

うつくしい人・・・こちらの主人公も、社会での自分の位置を人に合わせて必死に作ってきて、
         途中で疲れちゃった女の子です。

         行き詰まったとき、みんなどうやって突破しているのだろう。

         どんなシチュエーションであっても、
         本気で自分のことを考えて、自分で解決していくものなんですよね。

         ただ、そのときのちょっとしたヘルプは、必要です。
         ともだちや家族や旅先で知り合った人、
         どんな縁か分からないけど、やっぱり人とのつながりで
         助けられたり、ヒントをもらったりで、回復するのかなと思うのです。
美術館に古賀春江展を見に行きました。

古賀春江は福岡県久留米市出身の画家です。
日本のシュルレアリスムの嚆矢と言われる「海」や「窓外の化粧」などが有名です。

絵だけでなく、詩など文学にも活躍されたようです。

絵には解題詩がついていて、
とても素敵です。

若くして病で亡くなるのですが
その短い間にも絵のタッチはどんどん変化していきます。

淡い水彩画や、キュビズムを思わせる濃い油絵や、童話の挿画のような夢の世界や
さまざまな絵を描いています。

スケッチも多数展示されていて、生々しい鉛筆書きの原稿やスケッチもとても見応えがありました。
もともとの才能に加えて、努力を怠らず
自分の表現を追求して、開花させていく過程をひしひしと感じることができました。

図録を買おうと思ったのですが、印刷の感じがいまいち・・・。
他にいい画集があるといいな、探してみよう。

おすすめです。