クウェーカーとは16世紀にイギリスのジョージ・フォックスによって始められたキリスト教の宗派で、別名フレンズという。
彼らはあらゆる制度や儀式を否定し、徹底した平和主義者だった。
武器をとらず、戦わずの信念だった。
だが王政復古のイギリスでは徹底して弾圧の対象となった。
武器をとらず、戦わない主義の者たちを弾圧することは容易かったし、報復を恐れる心配もなかった。
その弾圧は徹底したものとなった。
そんな時代に『ウィリアム・ペン』はロンドンの海軍提督の家に生まれた。
23歳でクウェーカー教徒となった。
さまざまな迫害を受けながらも彼は信念を変えず、1681年ついに国王チャールズ2世からアメリカ大陸に領主植民地を作ることを許された。
あまりの信念の強さに国王も追放気味にアメリカ大陸に厄介払いをしたと言うのが実情だろう。
そしてその植民地はメリーランドとニューヨークの間にある森が与えられた、これがペンの森、ペンシルヴァニア『PENNSYLVANIA』と名付けられた所以である。
ここに100年以上にわたり迫害を受け続けたクウェーカー教徒は、ついに自由な土地を手に入れたのだった。
この植民地に領主として到着したペンは先住民族であるインディアンの部族長と会見し、平和条約を結んだ。
そしてこの条約は決して破られることはなく、クウェーカー教徒とインディアン双方に血は一滴も流されなかった。
今もクウェーカー教徒は徴兵にも応じない「良心的兵役忌避者」である。
武器をとらず戦わずの信念を貫くということは、かくも厳しい試練の果てにようやく手に入れることが可能であったという歴史的事実。
そして平和条約を一度も破らず守り抜いた点。
真似は出来ないまでも見習いたいものである。