ご存知ない方に、、。
「コラージュ療法」
では語源から。
コラージュ(collage)とは
「膠(にかわ)による貼り付け」という
意味のフランス語。
collageの語源は、
コラーゲンcollagenに由来しています。
コラーゲンは、
細胞と細胞の隙間を埋めている
繊維状のタンパク質で、
接着剤,化粧の保湿剤, 食材のゼラチンなどとして
広く使用されていますね。
そこから、「貼り付ける」「接着」という意味に
使われるようになりました。
コラージュセラピーの方法は
非常に簡単明瞭で,雑誌やパンフレットなどの
絵や写真,文字などをハサミで切り抜き,
台紙の上で構成して貼り付けていき
一つの作品をつくるだけです。
コラージュアートは
もともとピカソ(Picaso,P. 1881-1973)や
ブラック(Braque,G. 1882-1963)によって
芸術の一つの技法として
20世紀の初めに登場しました。
芸術家が自分独自のものを創作するのではなく,
社会的産物である既成のイメージして
「切り貼りして作品を作る」という発想の転換は,
以後の20世紀芸術に大変革を与えることに。
新聞や雑誌、パンフレットやチラシ、写真
そして紙とはさみとのりがあれば出来るので
気軽にできるわけです。
コラージュ療法は,心理療法の一分野である
芸術療法に属する方法でありますが
遊戯療法でもあります。
心理療法とは,
19世紀の終わり頃から20世紀の初めにかけて,
フロイトの始めた精神分析から発展したもの。
フロイトは,『精神分析入門』の冒頭で
「精神分析では
医師と患者の間に言葉のやり取りがあるだけ。
患者は過去の経験と現在の印象について語り,
嘆き,その願望や感情の動きを打ち明ける。
医師は、これに耳を傾け,
患者の思考の動きを指導しようと試み,励まし,
その注意を 特定の方向へと向かわせ,
そしていろいろと説明してやり,
その時に患者が医師の言うことを
了解するか,あるいは拒否するのか,
という反応を観察する。」
精神分析(心理療法)とは,
医師(カウンセラー)と
患者(クライエント)との間で
「対話」そのものである。
フロイトは、その対話の手段を
「言葉のやり取り」だけと考えたが,
その後,芸術療法家は,言葉以外の様々な方法
(絵画,箱庭,粘土,音楽,ドラマ,舞踊など)でも
それが十分可能であると主張するようになる。
コラージュ療法は
芸術の技法のひとつである
「コラージュ」を主として利用。
すなわち,
コラージュを通してクライエントは
様々な心の内実を訴えることが可能となり,
カウンセラーはクライエントの気持ちを
より正確に理解することができるようになる。
その結果,コラージュは
この相互交流の手段として,
この相互交流の手段として,
非常に重要な役割を果たすことができる。
単に美的作品を作るという意味での
コラージュ制作と,
心理療法としてのコラージュ療法とは
この点において明確に区別される。
コラージュ療法では
作品の美的価値はまったく問題になりません。
森谷寛之氏はたまたま雑談中に,
箱庭療法とコラージュの本質的関係に気づき,
コラージュの持つ意義の重要性を再発見しました。
森谷は箱庭療法の本質とは,
「立体のミニチュア玩具(レディ・メイド)を砂箱の中に並べることにある」という認識に至った。
つまり,
「平面の絵や写真(レディ・メイド)を台紙の上で
組み合わせ,貼り付けること」でも
「箱庭療法」と同じような効果を持つはずだと
考えました。
すぐに心理臨床実践に導入し,その有効性を確認し,理論化し,1987年12月に学会発表。
諸外国では,「コラージュ」と「箱庭療法」は
無関係のままです。
コラージュは、
身近にあるパンフレットや雑誌から
題材を借りることによって,、
絵も描けない幼児から老人まで
幅広く適用することができます。
コラージュは,
手軽さ,適用範囲の広さと表現能力の多彩さ、
手軽さ,適用範囲の広さと表現能力の多彩さ、
豊富さを特徴としてあげることができ、
現在では,学校,病院,施設など
非常に多くの場所で実践されています。
コラージュは、安全な方法であると言われています。
それは日頃,見慣れたイメージを
素材にしていることが一因であると言われています。
また,いろいろな段階で
表現を忌避することができる。
表現しない自由も与えられているのです、
切り抜きを選ぶ段階,いざ貼り付ける段階でも
忌避できます。
また,表現したくない場合,
自分の気持ちとは無関係なイメージを
敢えて貼り付けることもできる。
「表現する自由」と「表現を忌避できる自由」が
あることが重要なのです。
適用するにあたっては
心理療法の基本ルールに則り行います。
「コラージュ療法」は、「箱庭療法」と
とても良く似て扱われています。
主に、クライエントの不安や問題点を作品を通して
理解しセラピーを進めますが、
しかし、コラージュ療法も大変楽しく、
雑誌や写真をザクザク切り抜いていく作業は
気持ちよく、あっというまに時間が過ぎてゆきます。
コラージュ療法は
ただつくる、その行為に意味があり
それが心理療法と言われています。
そのつくったコラージュ作品に対して
あーだこーだと他者やセラピストが
評価や判断、指示したりはしません。
そこから進化したミキミキの
コラージュリーディングセラピーは
リーディングとコーチングの技法も取り入れ
解放のセラピーだけではなく、
未来の自己実現セラピーとして
コラージュを取り入れて行っています。