ブンデス・ホルスト退場 (追記あり) | ミュンヘン・ カフカ通り徒然日記

ブンデス・ホルスト退場 (追記あり)

日本では鳩山首相が「身を引きたいと申し上げた」んですってね。
こちらドイツではおとといブンデス・ホルストことホルスト・ケーラー大統領が突然辞任して
それでなくても困難続きのメルケル政府にまたしても打撃パンチ!を与えております。

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任期真っ最中なのに何故・・?と耳を疑ったのですが
理由は病気でも家庭事情でもなく、自分の問題発言に対する責任を取るということだ。
先月アフガニスタン駐屯ドイツ軍を訪問した際に、インタビューで
「ドイツの経済的利益のためには時には軍事介入は必要だ」的発言をしていました。
どうやら本人は海路を脅かすソマリア沖の海賊への対処を意図したらしいけれど
如何様にも取れるような言葉を選んだのが運の尽き、世論から激しい批判を受ける結果に。

周辺の思わぬ反応に「誤解された」と逆反応したケーラー大統領でしたが
民主主義なんだから反対意見があって当然、何も辞める程のことではないという各党代表の声。
一国の主たる者が途中で投げ出しちゃうってないでしょう。
彼は多分前々からこの使命に居心地の悪さを感じ、不適任・役不足であると自覚してたんじゃないかな?
今回の件はそれを決定的にするものだったというわけか・・・。
ある意味でこのポストにはもっと面の皮の厚い政治界の専門家が相応しいかもしれない。

彼のイメージは口下手で不器用だけど良心的なのが伝わってくる極普通の人でした。
だから一般市民には圧倒的人気があったそうです。
私個人的には特別思い入れも無かったし、主要セレモニーに必ず列席するお馴染みの顔ってところだったけれど。
(それはおそらく多くのドイツ国民と同様かと思われます)

連邦大統領に求められるのは政治現場でなく、正しい世界観とそれを正しく伝えられるレトリック。
ケーラー大統領はアドヴァイザーの力不足か?それとも一人で悪あがきしてたのか?
本人にとっても政府にとっても不幸な経路を辿ってしまったというオハナシ。
今月末までに後釜を見つけなければならないとあって
さっそく連邦議会内外から候補者名が上がっています。
(飲酒運転元新教会議長や差別的発言財相、さらには独語に問題ありのバイエルン至上主義者まで・・・)

で、目下の第一候補はこの方:

フォン・デア・ライエン労働相(52歳)
本職は医師、その上7人の子持ちのスーパーウーマンでありながら
テレビ番組でヒュー・ジャックマンにダッコしてもらってキャーキャー言ってたミーハーっぽさが
他人事には思えず( ´艸`)

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初の「国民の母」(Mutter der Nation)誕生か、と期待されましたが・・・。

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追伸:

フォン・デア・ライエン女史は
1.首相と大統領が両方とも女でしかもプロテスタントはまずい(←エッ・何それ?)
2.彼女は政治現場でアクティヴ過ぎ、政府にとって口うるさい目の上のたんこぶ的存在になるのでは?
・・・などいくつかの理由で外され、
その代わりにニーダーサクセン州知事クリスティアン・ヴルフ氏(男でカトリック)が
与党3党の候補として選ばれました。

 $ミュンヘン・ カフカ通り徒然日記 別名「理想の娘婿」だってにひひ

他州の知事さんだし今まで印象が薄かったけど
どうやらメルケル政権にとっても穏健派と言われる彼の方が扱いやすいというわけでしょうか。
国民の母(ライエン)ではなく娘婿(ヴルフ)、見た目も大統領タイプかもしれませんね。

連邦会議(Bundesversammlung)による選挙は
ご親切にサッカーW杯の試合のない日を選んで6月30日に行われます。
ダメもとで立てた野党候補相手ではヴルフ氏が勝つのはほぼ確実とあって
緊張感ゼロですが何気にカレンダー記入しておくわ~。