カイザーシュマルン! | ミュンヘン・ カフカ通り徒然日記

カイザーシュマルン!

パンケーキやシュペッツレなどMehl=小麦粉が主材料の食べ物をメールシュパイゼ(Mehlspeise)という。
炭水化物摂取量が高いので叫び、罪滅ぼしにサラダをたっぷり付け合せにして食べます。
そしてメールシュパイゼの皇帝?と言えば
みんな大好きなカイザーシュマルン(Kaiserschmarrn)でしょう。

アプフェル・シュトゥルーデルと並んでオーストリアの国民的(おやつ)食べ物は
オムレツとパンケーキの間って感じで、国境を越えて人気者です。
山のヒュッテや土地料理のレストランなどで腹ごしらえをしようとすると、必ずお品書きに登場するわよね。
そのルーツにはいろいろな言い伝えがあります。
とにかくカイザーというのはシシィの夫君・オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ一世のこと。
(サッカーファンにとってはベッケンバウアーの代名詞か)

$ミュンヘン・ カフカ通り徒然日記 狩人ルックのフランツル&ディアンドル・シシィにひひ

例えばこんな余話:
ある時、フランツ・ヨーゼフがサルツカンマーグート地方で狩りをした。
お昼に立ち寄った小屋では、普通山の住民が食べる木こりのシュマルン
(Holzfällerschmarrn 小麦粉・水・塩を油で炒めたもの)を思いっきりグレードアップしてもてなす予定。
ところがタマゴとバターを使って上等なパンケーキを作るのに失敗して
ヤケになって生地をずたずたに切り裂いた結果出来上がったのがカイザーシュマルンだといいます。
(ほんとかどうか・・・)

ちなみにSchmarrnとは傷物から発展して無意味なものの意。
標準語のUnsinn=ナンセンスですね。

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さて、作り方:

材料(4人分 )
タマゴ 8個
牛乳 400ml
小麦粉 200g
砂糖 大さじ8
塩 一つまみ
バニラエッセンス 適宜
レーズン 100g
ラム酒 大さじ6
バター 適宜

仕上げ用に 
粉砂糖、アーモンドスライス、シナモン、こけももやプルーンのジャム、リンゴのコンポットなど。

レーズンをラム酒に漬け込んでおく。
卵白に砂糖大さじ2を加えて、角が立つまでしっかり泡立てる。
卵黄・砂糖大さじ6・塩・バニラエッセンスを白っぽくなるまでよく混ぜ
小麦粉・牛乳を加えて滑らかな生地を作る。
ラムレーズンを加え、最後に卵白をサックリと混ぜ合わせる。

大きめのフライパンにバター大さじ1ほどを溶かし
生地4分の1の量を流しいれて中火で片面をキツネ色に焼く。
フォークで(テフロン加工フライパンの場合は木製スプーンなどで)生地を
泡をつぶさないように・かつ大胆に切り裂いてから裏返して火を通します。
(これをあと3回繰り返し)

お皿に盛り付けたら粉砂糖などをお好みでトッピング。
ジャムやコンポットを添えて召し上がれ。
お供の飲み物は牛乳がよろしいですわね。

$ミュンヘン・ カフカ通り徒然日記 子供も学校の調理の時間に習いました

注: このレシピはかなり量が多いのでおやつには半量で十分です。
   他にタマゴそのままのバリエーションもありますが、泡立てるとフカフカして贅沢感増。