バイエルン語はおフランスの香り
先日新聞に面白いコラムが載っていた。
バイエルンの片田舎である老女が亡くなった。
生前外国語はおろか標準ドイツ語すらも解さなかった彼女の話す方言には
現代ではほとんど使われなくなった言葉もたくさん含まれていたという。
それはフランス語を語源とする表現の数々なのだ。
えっ?優雅な響きのフランス語とベーベーガーガーうるさいバイエルン語には
到底共通点を見出せないのだが・・・。
戦後以来、特にIT産業が普及した今
英米からの外来語がドイツ語に与え続ける影響力は大きいが
約200年前それと同じ役割を
少なくともここバイエルンではフランス語が果たしていた。
その前から宮廷用語として貴族のたしなみだったフランス語だが
一般市民レベルでは無縁の世界だったはず。
200年前といえばナポレオン時代。
プロイセンやオーストリアといった大国への対抗心から
バイエルン公国はナポレオンの欧州侵略戦争中フランス側につく。
当地の方言にフランス語の名残があるのは
その当時駐屯していたフランス軍の置き土産だったというわけだ。
(バイエルン軍はナポレオンと共にロシアまで遠征する)

バイエルンは彼のお陰で公国から王国に昇格もしました。
例えば・・・
Nachttopf(おまる)のことをPotschamperl(ルーツはpot de chambre)
Scheiße!(糞ったれ~!)をsaxndi(sacre dieu)といい
Schäsnはchaise(椅子)から発展して、なぜか「ポンコツ車」とか「老いぼれ婆さん」だとか。
Giletwesterlとはベストの意が仏独ダブルに重なってます。
Kuraschはcourage。
試しに数世代以来のミュンヘン人家庭に生まれ育った夫は知ってるかどうか質問。
見事にバイリンガルな彼、私が綴り通りに読み上げたものを
ことごとく訂正してくれました
ポッチャンパル!
サクスンディッ!
シェースじゃなくって、シエ~~スン!
クラージュならぬク~ラッシュ!
すると、あら不思議・・急にバイエルンの言葉に大変身。
ウィーンを知るRosさんともコメントしあったことがありますが
オーストリアと似て、バイエルン語もベチャッと潰した語感です。
悪たれ小僧になった気分で発音してみるとピッタリよ。
知らなかったのは、
Schandarm(お巡りさん gendarm)、tratzen(チョッカイをだす tracasser)や
schikanieren(モビングする・嫌がらせする chicaner)が方言だってこと(汗!)
これらは今でも耳にする言葉です。
さらに義父母にもインタビューすると
「う~ん・・そうだなぁ~LavaboとかSchakuteとか?」などボロボロと出てきた。
彼らの祖父母の代(19世紀後半の生まれ)は相当名残があったそうだ。
言語とはその時代時代こっちへ流れあっちへ巻き込まれ常に変化し続けるもの。
あと100年もしたらまた大分様子が変っているのかな。
次は何語だろう??
コラムはモーツァルトのエピソードで締めくくられている:
パリ公演でブーイングを受けた作曲家は腹いせに
Scheiß Paris!=パリなんてクソったれ!と叫んだ。
(義父によるとLondon ist größer=ロンドンの方がデカイんだぜ=と続くらしい)
この言い回しも生き残り組だそうだ。
まったく、このテの罵り言葉には限りありませんね・・・σ(^_^;)
美しい音楽を作り出した一方で、お下品なジョークも大得意だったモーツァルト。
映画「アマデウス」でもその素顔が描かれてました。
家族や友人に宛てた書簡も有名ですが
例えば名カノンBona noxには2バージョンあって
1788年のオリジナルは人前で声高々歌えないような言葉がずらずらと並んでる。
こちらは小学生にもお馴染み人畜無害な訂正済版。
Bona Nox!
Bist a rechter Ochs,
Bona Notte,
Liebe Lotte,
Bonne nuit,
Pfui,Pfui,
Good night,good night,
Heut'müß'mand weit,
Gute nacht,gute nacht,
's wird höchste Zeit,
Gute nacht,
Schlaf 'fei g'sund und,
Bleib'recht kogelrund !
ウィーン少年合唱団も無邪気に歌っております。
そしてこちらはモーツァルト直々オリジナル版:
Bona nox!
bist a rechta Ochs;
bona notte,
liebe Lotte;
bonne nuit,
pfui, pfui;
good night, good night,
heut müßma noch weit;
gute Nacht, gute Nacht,
scheiß ins Bett daß' kracht
gute Nacht,
schlaf fei' g'sund und
reck' den Arsch zum Mund
太字の部分は・・ご想像にお任せします。
でもこのダーティな歌詞の向うに
ヒヒヒッと悪戯っぽく笑ってるアマデウスの姿が見えて
何だか憎めないですね。彼もバイエルンの血が流れているのだった・・・。
やけにクソの多い記事これにてお終い。
バイエルンの片田舎である老女が亡くなった。
生前外国語はおろか標準ドイツ語すらも解さなかった彼女の話す方言には
現代ではほとんど使われなくなった言葉もたくさん含まれていたという。
それはフランス語を語源とする表現の数々なのだ。
えっ?優雅な響きのフランス語とベーベーガーガーうるさいバイエルン語には
到底共通点を見出せないのだが・・・。
戦後以来、特にIT産業が普及した今
英米からの外来語がドイツ語に与え続ける影響力は大きいが
約200年前それと同じ役割を
少なくともここバイエルンではフランス語が果たしていた。
その前から宮廷用語として貴族のたしなみだったフランス語だが
一般市民レベルでは無縁の世界だったはず。
200年前といえばナポレオン時代。
プロイセンやオーストリアといった大国への対抗心から
バイエルン公国はナポレオンの欧州侵略戦争中フランス側につく。
当地の方言にフランス語の名残があるのは
その当時駐屯していたフランス軍の置き土産だったというわけだ。
(バイエルン軍はナポレオンと共にロシアまで遠征する)

バイエルンは彼のお陰で公国から王国に昇格もしました。
例えば・・・
Nachttopf(おまる)のことをPotschamperl(ルーツはpot de chambre)
Scheiße!(糞ったれ~!)をsaxndi(sacre dieu)といい
Schäsnはchaise(椅子)から発展して、なぜか「ポンコツ車」とか「老いぼれ婆さん」だとか。
Giletwesterlとはベストの意が仏独ダブルに重なってます。
Kuraschはcourage。
試しに数世代以来のミュンヘン人家庭に生まれ育った夫は知ってるかどうか質問。
見事にバイリンガルな彼、私が綴り通りに読み上げたものを
ことごとく訂正してくれました

ポッチャンパル!
サクスンディッ!
シェースじゃなくって、シエ~~スン!
クラージュならぬク~ラッシュ!
すると、あら不思議・・急にバイエルンの言葉に大変身。
ウィーンを知るRosさんともコメントしあったことがありますが
オーストリアと似て、バイエルン語もベチャッと潰した語感です。
悪たれ小僧になった気分で発音してみるとピッタリよ。
知らなかったのは、
Schandarm(お巡りさん gendarm)、tratzen(チョッカイをだす tracasser)や
schikanieren(モビングする・嫌がらせする chicaner)が方言だってこと(汗!)
これらは今でも耳にする言葉です。
さらに義父母にもインタビューすると
「う~ん・・そうだなぁ~LavaboとかSchakuteとか?」などボロボロと出てきた。
彼らの祖父母の代(19世紀後半の生まれ)は相当名残があったそうだ。
言語とはその時代時代こっちへ流れあっちへ巻き込まれ常に変化し続けるもの。
あと100年もしたらまた大分様子が変っているのかな。
次は何語だろう??
コラムはモーツァルトのエピソードで締めくくられている:
パリ公演でブーイングを受けた作曲家は腹いせに
Scheiß Paris!=パリなんてクソったれ!と叫んだ。
(義父によるとLondon ist größer=ロンドンの方がデカイんだぜ=と続くらしい)
この言い回しも生き残り組だそうだ。
まったく、このテの罵り言葉には限りありませんね・・・σ(^_^;)
美しい音楽を作り出した一方で、お下品なジョークも大得意だったモーツァルト。
映画「アマデウス」でもその素顔が描かれてました。
家族や友人に宛てた書簡も有名ですが
例えば名カノンBona noxには2バージョンあって
1788年のオリジナルは人前で声高々歌えないような言葉がずらずらと並んでる。
こちらは小学生にもお馴染み人畜無害な訂正済版。
Bona Nox!
Bist a rechter Ochs,
Bona Notte,
Liebe Lotte,
Bonne nuit,
Pfui,Pfui,
Good night,good night,
Heut'müß'mand weit,
Gute nacht,gute nacht,
's wird höchste Zeit,
Gute nacht,
Schlaf 'fei g'sund und,
Bleib'recht kogelrund !
ウィーン少年合唱団も無邪気に歌っております。
そしてこちらはモーツァルト直々オリジナル版:
Bona nox!
bist a rechta Ochs;
bona notte,
liebe Lotte;
bonne nuit,
pfui, pfui;
good night, good night,
heut müßma noch weit;
gute Nacht, gute Nacht,
scheiß ins Bett daß' kracht
gute Nacht,
schlaf fei' g'sund und
reck' den Arsch zum Mund
太字の部分は・・ご想像にお任せします。
でもこのダーティな歌詞の向うに
ヒヒヒッと悪戯っぽく笑ってるアマデウスの姿が見えて
何だか憎めないですね。彼もバイエルンの血が流れているのだった・・・。
やけにクソの多い記事これにてお終い。