水門・灯台・海賊ドライブ ~青と緑の北ドイツ紀行~ | ミュンヘン・ カフカ通り徒然日記

水門・灯台・海賊ドライブ ~青と緑の北ドイツ紀行~

一度くらいは目の前のユイスト島(Juist・地元の人はジュイストと発音してた・・

やっぱり英語に近いものを感じる)に渡りたいなぁ~と思っていたのだが、

狭い潮路(Priel)なので安全性から満潮時しか船が運行しないんです。

しかも当然のことながら毎日のように少しずつ時間がずれる。

滞在中、ひどい時は一日に片道一回だけ可能とかね。

島に宿泊するならともかく、日程が立たなくって諦め。

これまた次回(ってパターン多い・・?ジジババになってるってば)の

お楽しみにしましょう。


というわけで、代わりに

近辺の田舎をのんびりドライブする日があった。

ロマンチック街道しかり、メルヘン街道しかり、

ドイツ中にある観光ルートですが

このあたりに走るのは、北海沿いに延々と

ベルギー~オランダ~ドイツ~デンマーク~はたまたノルウェーまでに至る

”緑の海岸街道”(Grüne Küstenstraße)

緑なのは、日本の河川みたいな堤防がずぅーっと続いてるからですね。

でもさぁ、そのせいで遥かな海は全然見えないんだよね。

荒い太平洋を知ってる日本人としてはなんとなく物足りないような・・。


私たちはノルデンからぐるっと一回り、ほんの50キロ程のご近所ルートを走ってみました。

(グレートシール~ピルスムの灯台~マリーエンハーフェ~ノルデン)



双子風車が見えてきたらグレートシール

堤防と平行して西に向かうと

草原のあちらこちらに小さい村々の教会の塔や風車が見えてくる。

30分足らずで最初の目的地グレートシール(Greetsiel)の標識が現れる。

あっと気がついたときには町に入る曲がり角を逃してしまった。

なにせゆっくりのんびりの土地柄だしあたりに車は来ないし、

ここはエイっと20メートルほどバックして右折。

道に沿って流れる運河と双子の風車がトレードマークの町

グレートシールはまるでおもちゃの国に迷い込んだように可愛らしい。

元々えび漁船の拠点港でもあるんだけれど

観光にも力を入れてるらしく、歩行者天国の路地を散策する人々で

結構な賑わいだ。

シールという語尾のついた町が多いフリースランド。

辞書で引くと”水門”とある。

海水の潮位を調節するために造られた水門が港と町を守ったというわけですね。


運河と水門



港に浮かぶエビ漁船                          漁師の家々も今ではカフェやお土産やさん



いい匂いのするパン屋さんで午後のケーキを調達した後

すぐ近にあるらしいピルスム(Pilsum)の灯台を求めて発車進行。

海岸ですから掃いて捨てるほど(?)ある灯台のうちでも

筒型の赤黄ストライプってのはここだけだなぁ~。


実はフリースランド出身のお笑いタレント、オットーの映画に出てきたもんで

(ドイツだけで)超有名になった灯台なんです。

ほんとくだらないギャグばっかりなんだけどね~、私も見ました。


 燈台守のオットーはサイドジョブとして観光客相手にお土産売って生計立ててる。

 そのお土産とは、トイレットペーパーの芯で作った灯台のミニチュア!

 トイレットペーパーを山のように買い込んで

 要らない部分(ペーパー)に埋もれながら工作してる・・・。

 (”頭が単純なフリースランド人”という自虐的なジョーク)


遠くからだと、もしかしてあれかしら?って不確かなくらい目立たない。

周りは何にもないし、灯台としてもかなり小ぶりで地味。

なのにすぐそばにしっかり有料駐車場があるのは

オットーの灯台だからでしょうねぇ。

巨大な観光バスでやって来た老人会のグループや

サイクリングする人たちに混じって眺めました。



   

灯台ピルスムはオットー詣でのメッカ?              放牧中のため犬の散歩は禁止されてた~憤慨!わんわん



放牧中のため、犬の散歩もできないので

(”アタシだって一応牧羊犬なんだワン” ”いやいや、キミは修業が足りんよ”)

ここは長居無用と

さらにドライブを続ける。

しかしほんと、このへんの村って可愛いんです。

浜風を避ける木立がこんもり。

レンガの壁に白い窓枠。

窓辺にはかもめやヨットの小物が飾られてる。

庭先には取れたてのお野菜や果物直売のスタンドが・・。


そんな風景を繰り返し眺めながら

やや大きめの町、マリーエンハーフェ(Marienhafe)に到着。

なぜここか・・というと、

(これまたドイツで)有名な伝説の海賊シュテーアトベカー(Störtebeker)所縁の地だからだ。

14世紀後半、デンマークやハンザ同盟の貿易船を襲撃して

その略奪品を貧しい人々に配ったという、いわば海のロビンフッド的英雄なのだ。

どこまでが作り話なのか定かではないけれどね。

(私はこの程度の知識。こういうのが好きな息子はかなり詳しい)


そのシュテーアトベカーが陸に上がった時

隠れ家としてマリーエンハーフェの教会の塔に滞在したんだそうです。

今でこそ内陸部だけれど、当時はここまで海が迫ってて

港町だったらしい(ハーフェ=Hafen=港)。

シュテーアトベカーの塔という名のつく聖マリア教会のガッシリ太い塔は

本日残念ながら休館でしたダウン


   
町の中央広場に立つシュテーアトベカー像            昔は倍くらいの高さがあったという塔
     

雨も降ってきたし

そろそろ家に戻って昼ごはんを食べよう。

昨日おばあちゃんがカクシャクと売り子してるお魚屋さんで買っておいた

小エビでカクテル作り

プンパーニッケルとサラダという組み合わせ。

キリッと爽やか地元Jeverビールがぴったり~ビール