5月16日の「あさイチ」で「消えた子ども」についての放送がありました。

 実は私の同級生の友達で「消えた」訳ではないのですが、ひょっとしたら同じケースになりかねないケースがあったのです。

 中学3年生の夏休み、高校受験を間近に控えているので、登校日がありました。新学期があと数日、確か3日後だったと思うのですが、その時に「また会おうね~」と言って分かれたのが、その友達との最後の日となったのです。

 新学期、会える、と思って学校へ行ったら友達はいませんでした。友達の住む近所にいる友達に聞いてみたら「転校した」と言うではありませんか。あまりに突然で、ショックで・・・

 今から思うと、転校する前に友達が話していたことで「お金がない」というようなことを言っていたような気がします。「高校、頭、悪くて行かれへんし、専門学校へ行きたいねん。でもそれもアカンって言われた」「お姉さんが私立行ったし」「お姉さんが病弱で、昨日も病院へ行ってん」「セットであった漫画、お父さんが売ってしまてん」とかって。今から思うとその当時は「漫画ばかり読んでるから勉強しないし、捨てるより売ったのかな」程度でした。古本屋で売っても、高いもので1冊が50円位でしょうか、それも新品なら。府営住宅に住んでいたので何とか行政に働きかけると何とかなったのではと、今では思うのですが、当時逼迫した経済状況で夜逃げ同然に出ていったのではないかと思います。成人式でお会いできたので、良かったですが。

 テレビを見ながら「学校にも通えない子供がいる」ことに心を痛めました。普通はどんな状況であっても「学校だけは」何とか行かせるように親が頑張っていたのですが、今は派遣社員では独身でないと雇ってもらえないので監禁状態で子供を養っている親や、DVで逃げ回って日雇いで食いつないでいる親がいることによって「学校に通えない=消えた子どもたち」となっているケースがあるそうです。

 DVが問題になっている割には、助ける方が勿論優先されるべきですが、DVを起こしてしまう男性に対しての治療や制裁が少なすぎるのも疑問に思っています。結局、女性と子供を守るだけ(このこと自体も大切なことは間違いではありません)では解決にはなっていない気がします。

 雇用と経済が問題であれば、子供を優先して保護する方向へ考えて欲しいです。子供は無条件で健康保険に加入できる制度とか、一時的に預かってくれる家庭に一時金を支払う制度など、助ける方法は沢山あると思うのですが。

 私はその友達が居なくなってショックでした。友達もクラスにいなかったので、その後の学校生活はハミゴそのものでした。前もっての転校であれば、そこまでショックにもならなかったでしょうか、本当に「つい、この前まで」会っていた友達が居なくなるのは本当にショックです。多分、友達も同じだったと思います。

 子供って、何時も大人の都合に合わされるんや、って思いました。