成人の日に―尾崎豊を知っているか (朝日新聞、本日朝刊の社説より)

 あの熱狂的な時代は何だったのでしょうか?

 約20年前、尾崎豊は突然この世を去ってしまった。皆、泣いたよね。それまでは大人達は「バカバカしい」って聞いていたかもしれない一歌手の歌が、まさかこんなに社会現象を引き起こすような一大事になるとは誰も思っていなかったでしょう。

 今の大学生って、尾崎豊に対して批判的な意見が増えてきているそうです。

 今から27.8年前が尾崎豊の絶頂期であり、一番良かった時期なんですが、当時でも批判的な学生は私の周りでもいました。大体、優等生のお譲ちゃんタイプが多かったかな。よくいるでしょ、なんか感動的なドラマとか見ていると「作りもんじゃん」「ヤラセ」とか言って周りをシラケさせるタイプが。まっ、そういう人って熱くなるモノが無いし、友情とかってものが暑苦しいらしく、いつの間にか皆の前から消えてなくなるんですよね。

 今の若い世代ってそういう感じがしませんか?頭はイイかもしれません。何に熱くなっているのか、友情とか愛情とか、執念とか、恨みとか・・・感情が無くなって、誰からも叱られること無く一日を無事に過ごすことだけに一生懸命なのかなぁ。それに自分から考えることもないし、人を傷つけたくないし自分も傷つかないように一人で過ごすことが好きみたい。人から言われたことだけソツなくこなし、それ以上の情熱はナシ。「私はこう思う」って上司にタテついているオモロイ奴なんて最近見ないなぁ。話し方も何となく変に大人言葉使って、自分らしさもないしね。少々訛りが出たっていいじゃん、自分の言葉で熱く語ってほしい。その方が説得力ある。「~じゃないんでしょうかねぇ~」「~して下さい」ってバシッと感情無く低い声で話す女性の後輩がいますが、人間として面白くないし、癇にさわる。昔なんて「ムッチャむかつく!」って言うだけ言ってスッキリしてた人、いたんだけど最近見なくなったよなぁ。そんな人でも「まぁまぁ」って先輩とかが宥めたり、相談にのったりして、仲良くなったりしたんだけどね。そう思うと何かドライだし、面白くない。見た目は若くても、やっていることは年寄り染みて面白くない。若い人の就職難って、ある意味仕方が無いような気さえしてきます。だから派遣花盛り状態が続くような気がする。

 先日も今の小学校について教えて貰う機会がありましたが、京都のある小学校なんですが、名札は帰る時に学校に置いておく(変質者に用心のため)、給食は時間が来たら残っていても終了(昔は食べ終わるまで食べさしたのに、今は捨てるそうです)、友達の家には遊びに行かないし、友達が来てもオヤツを出さない、などなど昔では考えられないことだらけ。まぁそんな教育ではこの先英語は話せて、パソコンはバッチリでも日本の将来はなような気がしてくるのは私だけでしょうか?

 成人を迎える皆さんへ。やっぱり怒れる熱いエネルギーは幾つになっても必要です。悔しいと思うから一生懸命になれます。それと一つのことにトコトン愛情を持って下さい。簡単に捨て去っていたらモノを捨てるように人を捨てることが出来ます。それとイイ大人になろうと努めて下さい。周りにイイ大人がいなかったら、自分が思うカッコイイ大人になって下さい。