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おみそれ社会 (新潮文庫)
星 新一
新潮社 1985-12

おのぞみの結末 (新潮文庫) なりそこない王子 (新潮文庫) 盗賊会社 (新潮文庫) ありふれた手法 (新潮文庫) さまざまな迷路 (新潮文庫)

by G-Tools , 2011/08/26


星新一公式サイト

 最近、本当に政治家が情けないしょぼん政策はダメ、外交ダメ、支持率なんてドン底・・・ダメダメづくしの政治家へ捧げる(?)星新一の作品からの紹介です。

 「ショートショート」という分野の作家で、誰でも簡単にSFの世界が楽しめる星新一の世界は時にはブラックユーモアを交えており、大人になっても楽しめる作品であり、更に「ショートショート」と言うだけあってストーリーが本当に短い。単行本で2ページくらいで終了するものもありますが、中身は濃い。

 その作品の中から「おみそれ社会」に収録されている「ああ祖国よ」を紹介します。

 アフリカの小国パギジア共和国(実在しません)が日本に宣戦布告し、米軍払い下げのボロ船、それもたった2隻で漁船程度のものに乗って日本を攻めてくると言うお話し。

 で、オチはどうなるのかって?それは今の日本を象徴している行動です。

 ボロ船ですから、日本に来るまでに随分時間があるのですが、対応策がまとまらず、マスコミ挙げての大騒ぎの上、結論の出ない議論ばかりで・・・結局は占領軍を下にも置かずの大変なおもてなしをして、大金を払ってお引き取り願うのです。なんか、どこかの政治家と似ているような・・・

 で、よく分らない小国が次また宣戦布告してくるのです。