まずはこの記事を 読んでいただけますでしょうか。
この事件は正直言って他人事ではないと感じました。
核家族が一般的になった世代であり、多分この看護師さんは2代目にあたるかと思います。その世代の方って、人にもよるかも知れませんが、家族と数人の友人以外にどの様に付きあっていけばいいのか、よくわからない世代だと思うのです。
親自体が伝統や礼儀をキッチリ理解していないため、子供にも教えることが出来なくて、そのために子供の我儘を我慢することしか出来なかったのだと思います。そこに拍車をかけるように会社ではワープロが一般的になり、本来大人が子供に教えるべきことが、子供の方が先に出来てしまい、逆に子供が親や先生に教えるようになり、すっかり親や先生の立場がなくなってしまいました。
老人は厄介者扱いしていた親世代ですから、気付けば親の価値観というものは、お金や地位や名誉、学歴といったものがなければ成立せざるを得なくなったのではないでしょうか。
本題に戻ります。
看護師さんという職業は人が相手です。赤ちゃんから老人まで相手です。志は高くても、現実には今まで見たことも無い老人や赤ちゃんと接しなければなりません。そこがまずストレスではないかと思うのです。
私も感じることですが、資格や技術的なことは自然と身に付くし、努力次第でいくらでも手に入れられるし、第三者に対しても証明することができます。ただ、人としてとか、付き合うとか、礼儀とか言われても個人の感情に対する想像力って生まれ持ってきたものですし、育ち方によって変わり、ハッキリ言ってどうすればいいのかわからないのが本音です。
活発であれば色々な人とお付き合いをして、それなりに身に付くし社会に適応出来ると思います。ただ、おとなしめの方だと、ひっそりとしている方が楽なんです。SEとか会計関係の仕事を望んでされた方は、人と接することが苦手でその道を選んだ方が多いのではないでしょうか。
子供は親に気に入られようとして必死です。だからこそ完璧を求めます。親が子供を褒めることがない場合、特にその傾向が強いと思います。自分の気持ちをOPENに出来ない人ほど、辻褄を合わして、そのことがストレスになっているのではないかと思うのです。
事件の看護師さんも、優秀であったために自分で高すぎる理想の看護師を自分で作ってしまい、完璧にこなそうとすることにストレスがあったのではないかと思います。人に教えを請う姿勢を持っていれば、案外先輩も教えてくれたのではないかと思うのです。
たまたま大事件になったから、彼女は逮捕されましたが、現実には30歳以上の引き籠りの方も原因はこのようなところからではないでしょうか。
私からの提案です。トレーナーとか教育係といった担当者を作ってはどうかということです。心の悩みだけでなく、技術的なことも教えられる方、職場の中の人間関係をサポート出来る方が望ましいと思います。
激務とか低賃金とかではなく、若者の離職率が高い傾向にあるのは、案外こんなところでは・・・