お盆休みに行きそびれ諦めきれず一週間前に購入した歌舞伎のチケットは、後から分かったけれど千秋楽の公演だったのでラッキーだった。
そして、急に購入したのにA席前から10列目の正面真ん中という大満足の席。
【梅雨小袖昔八丈 〜髪結新三〜】
髪結新三ほ中村勘九郎さん。
勘九郎さんの歌舞伎を舞台で拝見するのは初めて。
勘三郎さんが亡くなった頃テレビで拝見した時には、真面目過ぎというか動きに少し固さがあるように見えたけど、今回は滑らかな動きで最初から最後まで魅了されっぱなし。
特にイヤホンガイドでも見どころと言っていた髪結いの所作は、言葉には言い表せない。
本業ではないのに、なんであんな手慣れた動きがスラスラできるの
感動しきり。
女形を演じていたお熊役の鶴松さんがこれまた素晴らしい
もー、いやいや、嫌ゃ〜んという全身で拒否する感じ、単に女性を演じているのではなく、若い女の子の雰囲気が出ていて素晴らしい演技だった。
そして一番楽しみにしていた丁稚長松役の長三郎くん。
元気弾ける可愛さ、天真爛漫で堂々たる演技。
ほんの少し一度だけの登場だったけど、会場のお客様は彼の可愛さに拍手喝采。
前半の演目は、有名な役者さん揃いで十分楽しめた。
【艶紅曙接追拙 〜紅翫〜】
主役の紅翫は中村橋之助さん。
何役も早変わりをするという演技、美しく滑らかな動きで魅了されっぱなし。
また、中学生になった中村勘太郎君は鞍馬天狗の格好で花道から登場し、こちらも堂々たる踊りで会場は拍手喝采。
今回は中村屋以外の方々も出演していたけど、中村屋の印象は(とにかく明るい)。
皆さんいつも笑顔で、立派な歌舞伎役者さんなのに気さく感じ。
そう感じるのは、やはり十八代中村勘三郎さんが明るく楽しい方だったから、中村屋一門が自然にそれを受け継いでいるのだろうなと感じる。
ベテランはもちろん、若手の皆さんがしっかり育っていて素晴らしい舞台だった。