去年の11月の中頃,放射線治療(緩和照射)のために入院した頃からなので,4ヶ月と少し,また更新が途絶えてしまった。これまでの経過と,現在の状態を書いておこうと思う。

 

去年の暮,友人と飲みに出かける気になる程度には元気はあったのだけれど,実際にでかけてみるとやはり不整脈が酷く出た。

「入院したところでブログが止まってるので,病院にいるのかと思ってた」と友人に言われ,まずいまずい更新しないと・・・と考えていたのだけど,体調はどんどん悪くなり,用量の調整が付く前に薬はどんどん変わり,症状と副作用の間を行ったり来たりしながら,今になってしまった。

まさしく大晦日に大発作が起きて死にそうになり,その後すぐに通院が困難になったため,現在は在宅医療を受けている。訪問診療と訪問看護だ。居間に介護用ベッドを置いて日がな横になって過ごしている。

心臓の状態は,あれから少しずつ悪くなり,常に不整脈を起こしていて薬剤が効いている間だけ,ほぼ正常に脈を打つ。そんな感じ。

骨転移の方も悪くなっていて,鎮痛剤はとうとうフェンタニルにたどり着いた。心臓の周りの腫瘍が縦隔に進展していて,食道を圧迫するため,ナルサス24mg錠やナルラピド4mg錠など大きな錠剤を飲み込みにくくなってしまったため,貼り薬に変更になったのだけど管理はすごく楽になった。

 

不整脈を止める薬の副作用が「酷い不整脈」や「心停止」だったり,痛み止めの副作用が「呼吸停止」だったりと,なかなかスリリングなんだけど,日常的に感じる副作用は眠気。けっこうひどい眠気。疼痛を完全に除去するほど効果を強めていないので,ゴロゴロしながらウトウト過ごしている。

 

またそのうち更新します。

タブン

 

 

7月の末,右肩に放射線を照射し,一時的に痛みは治まっていたのだけれど

どうも,がんの消失にはいたらず,再増大をはじめたらしい。

とても痛い。以前の時より痛いかも?

緩和照射のあと痛みから開放されたのは,せいぜい2ヶ月?くらいかな。

でも,再照射できるので,無問題。大丈夫。

 

で,肩への再照射の打ち合わせで,このときは緩和ケア科の医師と。

この先生が,今現在のボクの主治医なんだけど,その医師から

「放射線治療科の先生からイイ話があるかもしれないよ」と。

 

この写真は,緩和ケア病棟のボクの病室で,見てのとおり個室。

明るくて杢調で,キレイ。ここなら住んでもいいな。

緩和ケア病棟は全室個室で,各部屋にトイレまでついてる。

車椅子ごと入れるでっかいトイレ。

そして,差額ベッド代ゼロ円。

 

肩に放射線当てるくらいで入院なんかするはずなどなく

なぜこういった運びとなったかというと

「心臓に当ててみないか?」という

治療方針の変更からなのです。

 

 

疲れたので,詳しくは,また。

 

 

また、久しぶりの更新になってしまったのだけれど

一番ひどい痛みの原因の、右上腕骨の骨転移については

放射線を照射した。いわゆる緩和照射。

そして、痛みの管理のために医療用麻薬をつかいはじめた。

現在は緩和ケア科にかかっていて、主治医も緩和専門医だ。

 

消化器外科医を主治医にしたま、転科することなく

緩和医療を受けるために、緩和ケアチームというのがあって

最初はそこにかかっていたのだけど、放射線治療や画像診断の

予約の引き継ぎがうまくいってなかったので、転科を申し入れたんだ。

本当はだいぶハードルが高く、多くの場合、断られるらしい。

その場合は、主治医は変えず緩和ケアチームにお願いすることになる。

 

不整脈の発作の方は、処方の調整が決まるまではひどく

8月9月の間に、3回救急車ではこばれた。

薬がまあまあ効いている今でも、小さな発作は頻繁に起きるので

ほぼ寝たきりでいる。麻薬の効果でほぼウトウトしてる。

 

薬がだんだん効かなくなってきている原因が

これ。

 

 

前回よりも格段に大きくなっている。

疑いようもなく、左心房に入り込んでいる。

治療はしていないので、これからも大きくなる。

左心房のスペースがなくなれば、左心室側に引っ張られ

僧帽弁に詰まり、不整脈の大発作のあと、急性心不全だそうだ。

循環器内科医いわく「突然死は免れない状況」だそう。

突然血圧が低下するので、あまり苦しくはないと言われてる。

 

突然死。ボクらしいといえばボクらしい。

突然いなくなるんだ。

 

 

痛む箇所は、右腕と左の背中。右腕はかなりひどく

無理をして何か物を持つと、痛みで動きの円滑さをたもてず

たとえば水の入ったコップなら、テーブルから口元までの間で

水は全部こぼれてしまう。ガクガクブルブルして。

 

まるでドリフのコント。

 

 

上の画像は、右上腕骨の肩関節付近の横断面。わかりにくいね。

骨転移の指摘箇所なんだけど、ボクの骨転移は変わっているらしく

骨自体には興味がなく、肩、三角筋の裏側へ潜り込んだり

脇の下の脂肪組織を抜けて、大胸筋の裏側を狙ったりしてる。

痛みは骨膜の疼痛と、橈骨神経痛らしい。

神経を圧迫しているんだね。

 

 

上の画像は、左肺下葉へ進展したがんが胸膜へ浸潤した様子で

これが左背部痛をもたらしているそうです。

腰痛に似た痛みで、最初は「なにか重いもの持ったっけ?」

考えていや。

 

そんなことで、もはや消化器外科でできることはなく

内科的治療もできないのであれば

緩和ケア科へ転科したらどうですか?ということとなり

今後は、痛みに対する対症療法が中心となるようです。

 

こうなった経緯や、ボクの死に対する考えなど

書きたいことはたくさんあるんだけど

なにせ指がプルプルして、ミスタッチが多く

いっぺんに書けないので、チビチビ更新していこうと考えています。

まったく本当に情けない。

 

読んでくれてありがとう。

 

 

 

 

まず、MSIの検査は陰性だった。

よってキイトルーダは使用できない。

 

次に、心電図をとったあとの循環器内科での

6月25日のCT画像をみながらの診察では

「がんはリンパ節から出て、一部が肺静脈に浸潤、一部が左心房に接触、あるいは浸潤している。」とのことで、言ってみれば『相当良くない』。

 

 

上図の赤い矢の先が、左心房に入り込んでている『がん』。灰色のやつ。

脊椎骨の右にある丸っこいのが、肺静脈でがんが巻き付いている。

 

左心房は不整脈の原因となることが多いらしく、心臓の不調は合理的らしい。

近くホルター心電図をとって、不整脈がどの程度深刻なのか調べる。

 

心エコー検査で心臓の様子もみることになっているが、仮に

浸潤していて左心房内に突出していると、致命的にヤバイ。

 

 

次に、消化器外科での診察。本来は整形外科で診てもらうような内容なのだけど

右腕の強い痛み。肩肘手首の関節が脱臼したように、骨は肩から指先まで

骨折したような痛み。10段階で表現すると、『10よりの9』。
 

案の定、骨転移があった。

右上腕骨の肩関節すぐ下に転移があり、なぜか骨そのものでなく

骨膜からキノコのように、肩関節下を通り腋下へ伸びてる。

形はちっこいイチジクみたいな感じで、上腕骨側が細く先のほうがプクッ丸っこい。

 

痛みがあまりにも強いので、自分でも手持ちの鎮痛剤を色々試したが

NSAIDsは効き目がなく、末梢神経障害に効く鎮痛剤を処方された。

 

緩和ケア科と、一応、消化器内科を受診することになった。

いよいよ感が高まる。

 

原発→肝転移→肺転移→脳転移→骨転移

絵に書いたようなキレイな流れ。そしてコンプリート。

ボクの12年間の闘病の結果がこれだ。

でも後悔はない。

 

なんだか、約束の日は近いのではないかと

そう感じる。