アホほど早く目が覚めた。3時だ。

5時までじっとしていたが,手持ち無沙汰に耐えられず,物音を立てないようにそーっとそーっと荷造りを始めた。

前回の手術入院のときもそうだったのだが,今回も同室の患者さんとは,なるべく交流しないようにした。この病院はがん専門の病院なので,同室の患者さんも間違いなくがん患者だ。交流を持ってしまうと単に「同室の患者」ではすまなくなり,その記憶に人格が宿ってしまう。すると患者さんの「アレから」が,後になって気になってしまいそうだからだ。

9時半ころナースステーションで挨拶を済ませ,そのまま退院。
家族の迎えは断ったから一人だ。


帰宅してまずしたこと。
犬と猫にご馳走をつくってやった。
犬と猫とソファーで昼寝した。
犬を連れ,まだアスファルトの熱い夜道を散歩した。


家っていいな。日常っていいな。


明日から急速に,入院前の生活に戻してゆかなければならない。
気力も体力も充実しているから大丈夫だろう。
何の問題も無い。