(BL/ON/大宮妄想)

*Dom/subユニバース・パロ風(オリジナル設定)

 
 
*(19)と(20)最終話同時にUPしています。(最終話は早めに限定になります)
 
 
 
 
(19)
 

 和也の父親が、ついに病の果てに亡くなった。

会社の方は、和也の働きがあったから何も関係ないかのようだった。

 

だが実情は深刻だ。

初めての恋愛で、Subの特性が爆発した和也は、経営者としての才能が発揮出来なくなってしまった。

同じSubの人間は多勢いる。

けれども、和也は純粋過ぎた。

初恋で運命のような智と出会ったことは、幸福であったが、不運でもある。

自分を見失うほどの恋は、Subには致命的だ。

 

そんな彼らの前に、女王のような帝王然とした呉坂 亮が現れた。

智と和也と初めて会った数日後。

どんな人間なのか、確かめたくて連絡した智に、彼女は会いに来た。

 

極秘の話があると言う彼女を、応接間に通して三人だけでの会談になった。

 

運ばれてきたお茶に、彼女は視線だけを落とす。

 

 

「申し訳ないが……他のものが良い」

 

そう言ってお茶を遠慮するのかと思っていると。

 

「私は、和也が欲しい。和也と結婚したいと考えている」

 

「えっ……」

 

 

彼女の狙いは、もちろん和也の会社だと予想はしていた。

ジワジワと攻めて来るかと思われた彼女から、とんでもない言葉だった。

 

もちろん、智と和也も驚いた。

特に不安定だった和也は、その場で動揺のあまり泣き出してしまった。

少女のように泣き出した和也を抱きながら、智は彼女を睨みつける。

 

彼女は、もう芝居など、お見通しなのだろう。

 

「そこまでして、この会社が欲しいのですか?」

 

「会社も欲しいが、欲しいのは和也だ。この子に付くお前ごと」

 

「は?」

 

「お前たちは、二人で一対なのだろう? なら私が面倒を見てやる。この会社も助かるだろう。見たところ、この子が落ち着いた経営者になるには、まだ時間がかかる」

 

「……私たちをどうする気ですか?」

 

彼女は、楽しそうに笑う。

 

「私は、人間観察が好きだ。情の深い者ほど愚かで破滅ばかり選ぶ。特にSubという人間たちに興味がある。だからそばに欲しい。それだけだ」

 

「それなら、他にもいるでしょう?」

 

「普通のSubは、私に利益を持って来ないからな。和也なら、利益を持って来る。こんなお互い良い提案はないと思わないか?」

 

「ですが、結婚となると……」

 

震える和也は、智の言葉をジッと耳をすまして聞いている。

 

「和也は、可愛いな。お前の言いなりなのだろう?」

 

「……」

 

「安心しろ。私は恋愛や性愛には、残念ながら興味がないんだ」

 

「なぜ、結婚?」

 

「結婚で、今までの歴史は、力と平和を繋いできた。古いやり方だが、この場合正解だろう?」

 

「……和也には、手を出さないということですか?」

 

「そうだ。Subも隠し通せるだろう。カリスマ同士の結婚は、誰もが疑わない。会社の宣伝くらいに思うだろ?」

 

「子供は?」

 

彼女は、声を立てて笑い出す。

 

「子供なら、この世には、たくさん生まれてくる。私が産まなきゃならない理由はない。遺伝子なら親族が繋ぐだろう」

 

清々しい笑顔の彼女は、王のようだった。

 

 

 

 

(続く)

 

 

スター 知人の娘さん「不妊」だったから離婚したと、私に話された事があります。
本当かどうかは、娘さんのお父さんが言うだけなのでわかりません。
私は、理由は違うんじゃないかと思います。(金持ちだが困ったお父さんなの)
その娘さんは、美人で若く見える方なので、離婚後は年下の彼氏とすぐ再婚して、たくさんの猫と幸せに暮らしています。(真面目な良い子なので良かったです)
 
女性は、子供を産むためだけに結婚するわけじゃないですもん。
誰か心の繋がった人と、長くて短い人生の旅をするのが結婚だと思います。
子供を産むのは素晴らしい事ですが、女性の価値ではないと、その人(娘の離婚を他人に話す・おとん)の話を聞いて思うようになりました。
 
世界中の誰かが産むんだもん。それでいい。
産めなくても産まなくても、欲しくなくてもいいと思うなあ。
女性の地位って、きっと日本はまだまだなんだなあ。汗うさぎ(悔しい)
ただ、子供は神様からの預かり物で宝物。
子供は、親に大切にされて欲しいと、いつも思います。