(BL/大宮ON/妄想小説)

*王子とか姫と書いていますが王子でも姫でもありません。(ただの趣味)

 

 

 ニノちゃん姫が大好きな、王子・サトシ

 

彼は大変悩んでいた。

 

彼は、心も、姿も美しい。

 

自他ともに認める、モテ期しかなかった勝ち組だった。

 

なのに、あの貧乏な姫は、王子に大変冷たい。

 

王子が、めちゃくちゃ嫌われていると思える態度の姫だった。

 

 

 

王子は、考えた。

 

が、さっぱり自分のどこが、嫌われているのか分からない。

 

あんなに、嫌われても、ニノが好き。

 

純情で可愛い王子様だ。

 

ニノが可愛いだけでなく、とても良い子なのも分かっている。

 

困った王子は、友人に相談してみた。

 

イケメンで、同じく金持ちの子息だ。

 

名前は、櫻井翔という。

 

 

 

+++

 

 

 

「へえ。サトシ君を拒否する女の子もいるんだねえ。初めてじゃないの?」

 

相談に来た王子へ、お茶とお菓子をススメながら、翔は自分も紅茶を飲んだ。

 

王子は、紅茶のカップをふうふうしつつ、返事をする。

 

「初めて。みんなさ、なんでも良い。一晩だけでも付き合って欲しいとか言うのに」

 

「まあ、そんな子は、俺は嫌だけどねえ。怖いもん」

 

「オイラも。そんな子は嫌なんだ。付き合った事ないよ。あ。それと、ニノって男だから」

 

大真面目なサトシの返事だが、翔は思わず吹きそうになった。

 

「へ? サトシ君、男って」

 

「うん。男なの。でもねえ、良い子だし可愛いんだ。すっごく働くの。あんなに働く子初めて見た」

 

「そ、そうなんだ。(動揺を隠せない)あの、聞いていい? 今まで男と付き合った事あるの?」

 

「ない」(きっぱり)うさぎ

 

「それで、よく付き合おうとか……」汗うさぎ

 

「えへん、オイラは勇気あるからねっ」ニコニコキラキラ

 

 

 

これも『オイラ』同様に、幼稚園時代の先生に言われたことである。

 

何かした(何の内容は覚えていない)時に、とっても褒めて貰ったのだ。

 

『勇気があるわねサトシ君』キラキラ

 

それ以来、自分は勇気のある男だと信じている。飛び出すハート

 

 

 

「勇気……(関係あるかな? 意味が違うとか?)」汗うさぎ

 

翔は、色々思うが、そこはスルーした。(面倒な気がしたから)

 

 

 

「そんなに好きで付き合いたいなら、聞けば? どこが嫌なの? とかさ」

 

「そっか……。そうだね。ありがと、翔ちゃん。そうする!」笑ううさぎ

 

ニコニコする王子に、翔は不安だ。

 

そんなに、真面目に答えた訳でもないからだ。

 

「あ、あの……」汗うさぎ

 

「今から、聞いてくる。ごちそうさまっ♫」笑ううさぎ

 

可愛い王子は、立ち上がるとすぐに帰ってしまった。

 

「大丈夫かなあ……」汗うさぎあせる

 

恋する友人は、純粋すぎて。

 

その分、心配だった。

 

 

 

 

 

続く♡ ニコニコ飛び出すハート

 

純情王子の想いは、真面目な姫には、なかなか通じないのです。