*嵐妄想小説

*BL小説

*大宮妄想・潤翔妄想

*SFファンタジー

*男性妊娠出産可能な世界

*お話の全てはフィクションです。

 

 

 

 

side 櫻井翔

 

 

「なんか、最近のニノは、明るくなったみたい」

 

「そう? 良かった」

 

「うん」

 

ニノは、俺の担当の大野先生と仲良くなったみたい。

 

びっくりしたけど、大好きな二人だから、嬉しい。

 

 

 

……潤と、あれからたくさん話した。

 

俺の不安は、シーズンでも、結婚でも、妊娠でも無かった。

 

不安なのは、潤の気持ちだけだった。

 

 

初めて会ったのは、まだ10代で。

 

少し潤は、年上だったけど。

 

「お前だけ」

 

っていつも言ってくれるけど。

 

俺は自信が無かった。

 

 

 

俺のシーズンに感化されただけじゃ無いのかって。

 

俺は、潤が好きだったから、きっとシーズンが始まった。

 

でも、相手は分からない。

 

そう言ったら、馬鹿だなあって笑われた。

 

 

 

「好きで仕方ないから……閉じ込めたり、嫉妬して友達から遠ざけたりしちゃうんじゃん」

 

恥ずかしそうに、そう言った。

 

閉じ込められるのも、友達と遠くなるのも、俺がいけないからだと思ってたから、驚いた。

 

 

でも、別に嫌じゃない。

 

潤がして欲しいなら、別に良い。

 

 

 

「翔、結婚しよう? もっと自由にしてあげたい。それには、約束や結婚がないと、許してあげられない」

 

「俺は……このままでも別に……潤の言う通りに、暮らせるけど」

 

「……でもダメだ。翔が不幸になっちゃうよ」

 

不幸って、分かんないよ。

 

 

「俺は、潤がいるだけで良いよ」

 

そう言ったら、たくさん愛されて……もう一度、プロポーズしてくれた。

 

 

 

 

「これから一生、愛してね」

 

 

 

********

 

 

 

 

side 二宮和也

 

 

休みの日は、いつも大野先生と過ごすようになった。

 

新しい薬は効いてるみたいで、特別なシーズンも来なくなった。

 

でも、シーズンとは関係なく、大野先生に触れたくなっていく。

 

大野先生は、俺に触れたく無いのかな。

 

 

 

あんなに甘いキャンディのような、恋を軽蔑してたのに。

 

キャンディが、欲しくて、たまらない。

 

先生が、いつかくれないかなって、ずっと思ってる。

 

 

 

一緒に買ったアイスクリーム。

 

俺はいちご味で、先生はキャラメル味で。

 

「美味しいね」

 

そう言って笑い合うのも、嬉しかった。

 

「味見する?」

 

「うん」

 

アイスに唇を寄せたら、先生が俺の顔を、指で掬い上げて……キスをした。

 

……アイスの味がする。

 

 

「美味しい?」

 

「うん」

 

照れたように、先生が笑った。

 

 

「ごめん、ちょっと自分は、調子に乗ってる。自惚れてるよね?」(照れ///)

 

「先生……もっと調子に乗って? 自惚れて欲しい……」

 

俺から、先生にキスをした。

 

「……そうして、俺に触って……?」

 

先生は、一瞬固まって。

 

 

 

 

「……好きだよ」

 

初めて、俺を好きだと言ってくれたんだ。

 

 

 

*********

 

 

 

甘い甘いキャンディは、いつも苦手で。

 

口の中にいつまでも、居座る気持ち悪いものだった。

 

それは、上手くいかなくなった恋にも似ている。

 

苦手な恋の行為のようで、好きじゃなかった。

 

でも、突然キャンディが、たまらなく欲しくなる日がある。

 

 

 

大好きな先生が、くれるキャンディが、欲しくなるから。

 

他の人がくれるキャンディは、口に出来ないけど……。

 

先生のキャンディだったら、甘くても、甘くなくても関係ない。

 

ただ、先生が好きだから。

 

先生が、俺だけ愛してくれるから。

 

どんな先生も、受け入れられるんだ。

 

 

 

 

唇にキャンディ<end>