*嵐妄想小説
*BL小説
*末ズ妄想小説
*お話の全てはフィクションです。
(8)last
気を失ったカズ、それでも潤は解放できなくて。
自分の気が飛びそうになるまで、動き続け……やっと気が済んだ頃は、クタクタで。
ぐちゃぐちゃの体を抱きしめて、そのまま眠ってしまった。
何時間か、たった頃。
カズのスマホが音も無くずっとブルブル動く音で、潤が目を覚ました。
画面に出ている相葉の名前に、腹が立って手に取ると、いきなり相手が喋り出した。
「カズ? 大丈夫? 潤にちゃんと告白した?」
「……?」
「俺、思うんだけど。二人って両思いだと思うんだよねえ。ねえ? 聞いてる?」
「なんの話だよっ?」
「うわっ? だれ? カズじゃないの?」
「どういうことだよ? ちゃんと話せよ!」
……相葉の話を聞いて、潤はまた、やってしまったと青くなって呆然とした。
***
相葉によると。
カズは、ずっと潤が好きで。
でも、元カレと揉めてた自分を知ってる彼には、気が引けて。
そうこう迷ってるうちに、片想いが辛くて、家を出ようと考えた。
最近は、潤の機嫌が悪くて。
昨日の夜は『自分はどうやら避けられてるし、とことん嫌われた』と号泣して過ごしたと。
相葉から見ると、嫌われているようには見えなかったから。
出ていく前に、告白したら? と言ったけど、できないと、また泣きそうになったまま帰宅したそうだ。
そうして、勝手に誤解されて、またこんな事になってしまった。
「……でさ、カズはどうしたの? そこにいないの?」
「いるよ。俺とヤりすぎて、寝てるだけ」
「おわーっ///……うまくいったのかあ、そりゃ良かった♡おめでとうっ!」
じゃあねと、相葉は、電話を切ってしまった。
潤はスマホを捨てると、思わず嬉しくて顔が笑ってしまう。
両思いだったなんて、幸せすぎる。
しかし……ふと気がついて。
まだ泣きながら眠るカズに、どうして謝ろうかと、空を仰ぐ。
カズだけが、被害を受けて、疲れ果てて眠ったままだった。
***
目が覚めたときも、カズはまだ分かってなくて。
潤が怒ってると思って、顔を見るなり、また泣き出して、動けない体で逃げようとした。
「ごめん! 本当にごめんね? 俺の誤解だったっ」
「わかんないっ! 怖いからっ! あっち行ってっ……きゃあっ!」
全く、初めて会った時のようだった。
そう……初めて会った日から、やり直し。
潤は、逃げる可愛い子を抱きしめて、何度もキスして謝った。
ただ涙ぐんだ顔が可愛すぎたので。また泣くまで相手をさせてしまい、今度は怒らせてしまうのだった。
「もウッ……嫌いっ! あっち行ってっ!」
恋人の嫌いは、好きだと言う意味だと、モテまくってきた潤は知っている。
だから、ますます嬉しそうに笑う。
「もう1回言ってみて♡」
「変態! どS! 嫌い!」
本気で言えば言うほど、抱きしめられてしまう。
「嫌われたと想って……ずっと悩んでたのに……」
「俺がドSなら、カズはMじゃん。ぴったりだね♪」
***
バタくさい外人顔の彼は、男から見てもかっこいい。
優しいし、礼儀正しいし、仕事も出来て、何でも熱くなる。
眩しい彼の熱で、毎日溶けそうな気がする、自慢の恋人。
そんな彼を、バターのようにトロトロに溶かしてしまうのが自分だなんて。
可愛いあの子は、まだ知らなかった♡
<end>
また続編はそのうちに。。。