*嵐妄想小説
*BL小説
*末ズ妄想小説
*お話の全てはフィクションです。
(6)
時計を見ると、もう昼前で。
(ああ……今日はどうしよう。カズ、帰って来るかな)
潤は食欲もないようで、シャワーを浴びて、バスタオル一枚でボンヤリ座ってた。
ガチャンと玄関の開く音がする。
振り返ると、カズがリビングに入って来たところだった。
「カズ?」
「潤君? おはよう、違った、ただいま」
「おかえり……?」
「着替えて来る……」
潤の姿に、ビクッとして慌てて顔を隠すと、寝室に逃げてしまった。
挙動不審な様子が気になって、追いかけて部屋に入る。
「おい、どうかした?」
「……何でもないよ、ちょっと寝るね?」
相変わらず、こっちを見てくれないのが、気になった。
「カズ? 顔を見せろよ? なんで逃げんだ?」
「あ……」
小さくなって布団に座って、こっちを見ないカズを、両手で肩をつかんで、振り向かせる。
「……その顔、どうしたんだ?」
何度か見たことのある、泣き腫らした後の顔だった。
「ちょっと……その、何でもない。大丈夫だから」
「何でもない事ないだろ? そんな顔で帰って来て……」
頭には、元カレから酷い目にあわされて、カズが帰った日の事が。
「誰……? もしかして、相葉さんにやられたの?」
「え! 違うよ! 相葉さんは、優しい人だよ。何にも……されてないから……」
潤が、イライラしながら、カズの両手首を握って、離してくれない。
物凄く怒ってるらしくて、手が痛くて折れそうだった。
「優しいのに、なんで泣き腫らしてんだよ? おかしいだろ? 本当のこと言えよ? また、騙されてんのか?」
「違うっ……違うって……」
泣き腫らしたのは、酔っ払って、潤のことを想って号泣したから。
でも、そんなことは、とても言えなかった。
「潤君、誤解してるよ……! ないからっ……!」
そう言って、潤から逃げようとして暴れたのが、逆鱗に触れたようだった。
「なんで、嘘つくんだよっ? 大変になるまで……どうしようもなくなるまで言わないのかっ?」
本気で怒る潤は、恐くて。
体が震えて、逃げ出したかった。
「やだ……離してっ……」
潤がカズを布団に転がすと、着ているものを、あっという間に剥いでしまった。
「ちゃんと、見せてみろっ!」
怒りから、スイッチが入ってしまった潤は、止まらない。
「潤君っ……? やだ……どうし……」
初めてあった日のようだった。
結局、また乱暴に抱いてしまう。
ずっと我慢していた、今までの苦労は水の泡だ。
「潤君……!」