*嵐妄想小説

*BL小説

*モデルズ妄想

*お話の全てはフィクションです。

 

 

(1)

 

side 松本潤

 

 

衣擦れの音に、目が覚めた。

 

でも、気持ちのいい疲れで、このまま微睡んでいたい。

 

(後、もう少し……)

 

 

 

「……ど、どどど、どうしよう……」

 

ん?

 

何言ってるんだろう?

 

「どうしたの?」

 

「うわーっ!」

 

「ええ?」

 

 

 

見ると、昨夜激しく愛し合った人が、裸で床に座り込んでいた。

 

まるで、腰が抜けたように。

 

「どうかした? 具合悪い?」

 

「……あんた、誰?」

 

 

 

 

「え? 覚えてないの? マジ? あんなにヤっといて?」

 

「ヤっといて? へ?」

 

「体、どう? 自分でわかるでしょ?」

 

「え……あっ」

 

裸の自分を確認して、さらに自分の後ろやらを、手で触ってる。

 

覚えてないって、どう言う人なの?

 

 

「……俺が、やっぱり……誘ったんですか?」

 

「まあ。お互い合意でしたけど。って他人行儀じゃん」

 

「だって……覚えてなくて」

 

マジか?

 

酔うとおかしくなるタイプ?

 

だって自分から誘って、部屋に入るなり俺のを 口 にするし、ベッドでも慣れた感じの妖艶さだったし。

 

 

「あの、俺、何時からここに?」

 

「このホテルのバー出てから、ずっと」

 

「バーに俺、いたんですか?」

 

真っ青な顔で、取り乱す彼。

 

どうやら、嘘でなく本気で覚えてないんだ?

 

 

 

「君から、バーで声をかけてきたんだけど?」

 

「ああ……そうなんだ……」

 

真っ青な顔のまま、彼は項垂れた。

 

頭の小さなスタイルのいい美人の彼だ。

 

二人盛り上がって、バーで飲んで、彼に誘われるままベッドで過ごした。

 

「とにかく、その格好じゃ風邪ひくよ?」

 

「……あ、あの腰が抜けて」

 

今度は真っ赤になって、自分の前を屈んで隠しながら涙目だ。

 

忙しい人だなあ。

 

「ほら、大丈夫?」

 

ベッドから降りて、彼を抱き上げようとすると悲鳴を上げる。

 

「あ、あ、あなた! は、裸じゃないですかっ」

 

「いや、君もなんだけど? 今更? もう何度も貴方から……」

 

「ああっ! す、すいません! そ、そうでした。俺が悪いんです!」

 

涙目のまま、今度は顔を両手で覆って、謝り出した。

 

 

 

 

 

あの、この状況で謝られるって、結構きついんですけど?

 

俺、どうしたらいいわけ?

 

俺、めっちゃ、君を気に入ったのに。

 

何もなかったことに……したいって事?

 

俺は俺で、地味にショックを受けていた。

 

 

 

それが、彼との出会いだったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ニコニコキラキラこれも急に思い浮かんで。初めて書く感じのモデルズのお話ですね。

旧作ばかり編集してるから、ストレスで新しいのが描きたくなったのかも。笑