*嵐妄想小説

*BL小説

*磁石妄想

*お話の全てはフィクションです。

 

全話同時にUP(1)〜(10)

本編は(9)まで。(10)は、書き下ろし・おまけのイチャイチャ。(早めに限定になる予定)

 

ここでは、めずらしく男っぽいイケメン翔さんです。

イケメン翔さん x 姫ニノちゃん

 





 

(7)

 

side ニノ

 

翔さんと噂の有った人。

 

街中で、俺と翔さんに偶然会って挨拶された。

 

二人が、仲が良さそうで。

 

翔さんが見た事ないくらい、綺麗な笑顔で俺に優しかった。

 

「可愛い恋人じゃん」

 

「そうだろ?」

 

相手は笑顔で『じゃあね』なんて去っていった。

 

その後ろ姿を、切なげに見る翔さん。

 

「……」

 

今のって、そういう事でしょう?

 

その人への当て付けに、俺に優しくしたんでしょう?

 

 

 

「ニノ、美味しいもん食べに行こうか」

 

その後は、いつにも増して優しかった。

 

優しくされただけ、寂しくなって。

 

もう無理だと思ったんだ。

 

 

 

――――――

 

 

 

side 翔

 

 

そうじゃないかなとは、思ってた。

 

ニノが誤解しそうなのは、あの人と会った事くらいだったから。

 

いきなり別れるって言われて、驚いた。

 

理由を聞いても、ハッキリしない。

 

自惚れじゃなく、まだ好かれてる自信があった。

 

 

 

でも、ニノの言葉に動揺したんだ。

 

「翔さんは、俺なんか好きじゃない」

 

うっと詰まってしまって。

 

傷ついたニノの顔にしまったと思ったけど、遅かった。

 

「待って、ニノ!」

 

きっと泣いてたと思うニノは、振り返る事なく走って去ってしまった。

 

 

 

ごめん、そうじゃない……いや、否定できなかった。

 

確かに、可愛くて好きだったけど、愛してたかどうかは、分からない。

 

 

 

俺って、仕事が1番で、2番は無いから。

 

正直、恋愛にそう積極的になれなかった。

 

なぜか、いくらでも相手は寄ってくる。

 

俺の何がいいのか、熱心な人が多くて、俺の言いなりの人が多かった。

 

特別好きじゃなくて良いからって、揃って言われたから、そう思ってた。

 

薄くて軽い恋愛ばかり。

 

適当に付き合って、去る者は追わない。

 

仕事の邪魔されるのが、1番嫌だった。

 

そんなんじゃ上手くいかないのも分かってたけど、俺は変われなかった。