*二宮センセイのお誕生日話・BLでは、ありません。^^;(平和なお話)←書いてくれないと怖くて読めないと言われた事がある。今まで忘れてたけど。(pixivでオリジナル掲載「センセイと少年と日常」番外編)
にのあい版(+中丸センセイと高2の上田くんと小さい中2の亀ちゃんと大人なPちゃん)
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お話の全てはフィクションです。
***
「絶対にイヤです。お断りします。」
「なんで?簡単でしょ?。」
「簡単じゃ有りませんっしかも相葉さんでしょ?無理ですっ。僕が殺されますから。」
「ええ〜っ、ケチっ。」
休日出勤した日曜日の学校の職員室。
二宮先生と中丸先生は、何やら相談中。
職員室にも二人だけ。
朝から、残業で間に合わない仕事を、二人で頑張って終わらせたところだった。
教師も毎日残業だらけで、なかなか、ゆっくり出来ない。
思ったより早く終わったと思ったら、急に二宮が中丸に頼み事を言い出したのだった。
「二宮先生が、ちゃんと言えば相葉さんもOKしますよ、きっと。」
「そんな訳ないから、頼んでるんじゃん!。」
「なんで、誕生日のお祝いが嫌なんですか?。」
「だって・・。大変なんだから。」
**
二宮は、誕生日が6月だ。
毎年、やってくる誕生日は、この何年かは静かに過ぎるだけだった。
しかし、相葉と数年ぶりに再会した。
相葉は、誰よりも優しい。
二宮の親友の1番だと公言している。
兄弟より優しい人だった。
クリスマスは、凄かった。(えっと「クリスマスの約束」参照)
相葉の誕生日が、クリスマスイヴだから、二日間48時間のお祝いだった。
(勝手に二宮の家に泊まり込みに来た。)
なぜか、クリスマスに重点を置いているらしい相葉が、至れり尽くせりのイベントにしてくれた。
ただ、少食の体に無理矢理のご馳走も、一緒にお風呂屋で遊ぶのも、さらに夜景を見に行って・・・などなど。
二宮は、楽しく相葉のお祝いがしたかったのに、48時間は長過ぎて、最後は喧嘩になってしまった。
(しかも、新しいゲームの始まる日に、運悪く重なったので二宮からすれば、最悪だった。)
相葉の誕生日なのに、相葉本人が大騒ぎで。
今度は二宮が誕生日だったら、どうなるのか。
中丸に一緒に出かけるからと、嘘の共犯になって貰おうとしたが、断られてしまった。
仲良く静かにして欲しいだけなのに、サプライズの好きな相葉と、喧嘩になってしまうのは嫌だった。
何より、優しい彼に悲しい顔をさせるのは、心が痛む。
二宮にとって、一緒にいたいけど、一緒にいたくない、それが相葉・・『マー君』だ。
**
「中丸先生、これはどうかなあ?。」
「そうですねえ。」
「二宮先生って何が好きなの?。」
放課後の帰り道。
大きなビルの中の色々な店舗を見て回る。
今日は、中丸、竜也、和也の三人で、二宮のプレゼントを探しに来た。
教師の中丸に、高校2年の竜也と中学2年の和也。
生徒二人は、クラスメートより小柄で華奢で、女の子に見える。
特に普段は、おとなしい二人が、はしゃいでると微笑んでしまう。
和也の保護者である智久と、中丸は親しい古い友人だ。
浮世離れした友人からの預かり物の和也と、入学した時から特別に可愛がってきた竜也と三人の時間は、一番楽しい時間だ。
いつまで自分と遊んでくれるかな、と思いながら二人の笑顔を見つめてしまう。
「先生は、何をあげたいの?。」
「喜んで欲しいんですが、全く好きなものが、わからないんですよねー。」
「趣味とか無いの?。」
「ゲームしか知らないんです。」
「新しいゲームなんて、欲しいものは全部買ってるだろうからなあ・・。」
困ってる二人に、和也が思い付いたように、言った。
「相葉さんとお揃いの物あげようよ。」
「えええ?男でお揃い?。」
竜也が、嫌そうにする。
「うん。相葉さん喜ぶよ。」
「二宮先生は・・どうかなあ。」
二人の渋い反応も気にせず、和也が嬉しそうに、お揃いの食器を探し始めた。
「先生・・和也は新婚の家と間違えてるのかも。」
「はは・・まあ、心がこもってたら良いかもしれません。」
「心のこもった男のお揃い・・・オレなら嫌だけど。」
思わず中丸は、笑ってしまう。
和也が、振り向いて不思議そうにする。
「なんで笑うの?相葉さんは、二宮先生が大好きだもん。」
「ごめんね、和也君。それで良いですよ。」
中丸が優しく笑って、和也が探すのを手伝い始めた。
智久しか、家族がいない和也には、選択肢が無いから異性同性の区別もない。
恋人とか、兄弟とかの違いも、感覚が曖昧だった。
可愛い二人の子供たちが、喜ぶならそれで良いと、中丸も思っている。
二宮の迷惑は、すっかり忘れていたけれど。
(絶対に、二宮先生が困るのは忘れてるよな・・。)
竜也は綺麗な顔で、ため息をついて仲良く探す二人を眺めていた。
***
二宮の誕生日当日。朝一番の職員室。
二宮を待っていた中丸が嬉しそうに、立ち上がって出迎える。
「おはようございます、それとお誕生日おめでとうございます。」
「おはようございます、ありがとう。」
ニコニコした中丸が、ドンっと結構な重めの箱をプレゼントした。
「おっもっ!どうしたの?これは。」
「えーと、食器?お揃いのティーカップと、ポットのセットです。竜也君と和也君と僕からですよ。」
「お揃い・・。なんで?誰と?。」
ウッと二宮が詰まりながら、聞いてくる。
「ああ、そりゃ相葉さんです。」
「相葉さん・・・彼氏なの?。」
「さあ?・・えっ?彼氏なんですかっ?!。」(鈍い)
「はあっ?違うでしょ?・・ったく。まあでも、ありがとう。」
天然の中丸も健在で、二宮はありがたくも迷惑な重い箱を机にしまう。
めずらしく、ここ数日は相葉から連絡が無かった。
**
つづく
いろいろ投げてすみません。
初稿は4年前くらいに書いたお話。(句読点そのまま・直せなかった)^^;
変わらず拙いですが、大事なシリーズです。(ブロマンス小説・私のファンタジー長編のパラレルワールドで書いたお話・学園もの)