この前に「薔薇の葉の誓い」UPしています。
pixivで書いているシリーズ(ブロマンス小説)
元々は、三年以上?四年前に書いたものです。
その中の小話で、にのあい版になります。(中丸先生もいます)
ニノちゃんと中丸君は同じ高校の教師です。
相葉君は、ニノちゃんの幼なじみ♡
物語の中では、ずっと会えなかった親友同士が会えるようになって……その後のお話。
クリスマスイブの放課後。
二宮先生は、職員室で難しい顔をして座っている。
その二宮に中丸先生はちょっと不思議そうに声をかけた。
「どうかしましたか? 二宮先生?」
「うん。イブって思うの何年かぶりで」
「ああ。なるほど」
最近の二宮は、本人は分かっていないが、困りごとは必ず相葉の話だ。
中丸は、いつも冷静な二宮が相葉にだけは動揺したり、振り回されているのが可愛らしく思っている。
「……なるほどって何よ?」
「相葉さんの事かなあって」
「……。なんで分かるの?」
「さあ。何ででしょう?」
ニコニコ笑って中丸が、二宮に困った事なら手伝いましょうか? という。
「困っては無いんだけど。今日は相葉さんの誕生日で。お祝いを今日渡した方がいいか迷ってるの」
「今日だとダメな理由でも有るんですか?」
「明日はクリスマスで、相葉さん私んちに来る気だから、今日渡したら明日は断れるかなあって。でも失敗したら二日連続でクリスマスしなきゃならない……」
「良いんじゃあ無いんでしょうか? 相葉さん喜んで二日祝うんじゃ無いですか?」
「私はっ明日はゲームしたいんだっ。マー君っ……相葉さんがいるとできない。うっかりすると朝までキリストを祝うハメになるっ」
「うーん……?」
「明日は、新しいゲームが始まるの。もう何年も待ってたゲームの初日なんだから!」
(ゲームはともかく、二宮先生は相葉さんが絡むと急に子供になっちゃうんだなあ)
小さくほっぺたを膨らませた二宮は可愛らしい。
相葉の気持ちが、わかる気がする。
二宮の手に小さなプレゼントの箱が握られているのも微笑ましい。
結局、決まらないまま中丸と帰る用意をしていると相葉が凄い勢いで職員室に入って来た。
「ニノ!メリークリスマス!」
「わ! ど、どうしたの? マー君?」
「驚かそうと思ってさあ。クリスマスの二日間、ちゃんと計画たてて来たから! 料理もバッチリ! 面倒だから今日はニノの家に泊まるね! 早く帰ろう!」
「え? ええええ? 何でっどうして?」
「サプライズだよー♪♡もうビックリさせたくて!」
「わ、私の意見は……」
「大丈夫! ニノの好みは知ってるから!」
「……二宮先生、頑張ってください」(中丸)
相葉に引きずられて、二宮は帰っていった。
「二宮先生には、あれくらいが良いのかもしれませんねえ」
二宮の悲鳴は聞かなかったことにして、中丸先生は、微笑ましい幼馴染の2人の姿だけを記憶することにした。
ハッピーメリークリスマス♡
「クリスマスの約束」<end>
コメント非公開希望と書かれていれば公開しません