嵐BL妄想小説です

末ズ妄想(純愛)

登場人物等全てフィクションです

 

 

 

(3)

 

side 松本潤

 

何とか、勢いでニノを説き伏せて、強引に俺の部屋に連れて帰った。

着替えとか、ニノの家に二人で寄って持ってきて、何だか彼女みたいだなあと、小柄な後ろ姿を見て思った。

 

でも俺、彼女にもこんなに、世話焼いた事ないけど。

何より、家に彼女を呼んだことも、あまり無い。

彼女の家に行く方が多かったし、最近は前の彼女と別れてから、ずっと一人だったし。

そんなことを思ってると、ニノがいきなり、目の前にいて、飛び上がった。

 

「うわっ! ……ビックリした」

 

「ずっと、呼んでたんだけど、潤君が返事してくれないから」

 

飛び上がった俺が、面白かったのか、ニノがクスクス笑った。

 

(……可愛い)

 

久しぶりに見る可愛い笑顔だった。

初めて会った日、この可愛い笑顔が印象的で、急いで友達になろうと思ったのを憶えてる。

 

最近は、いつもどこか寂しそうな笑顔だったから。

 

「よし、俺が美味いもん作ってやるから、ニノは先に風呂入って来いよ」

 

「え、手伝うよ」

 

「そ? それも楽しいかも。じゃ、手伝って」

 

「うん」

 

そうして、ニノとの生活が始まった。

 

別に布団を引くと、かえって変だと思って……一緒に寝ることにした。

不思議な感じで、嫌がるかと思ったけど、あっさりOKしてくれて、毎日同じベッドで寝た。

 

いつも俺が、スマホを寝る前に見てる横で、先にニノは寝てしまう。

ニノは毎日の激務で、目の下は隈が青く出来ていた。

 

食事も、少食だったけど、何とか食べさせて、顔色も少しだけ良くなった。

俺は、雛を育てる親鳥みたいだった。

 

毎日、ニノが眠ったのを見ると安心する。

その寝顔を見ると、安心して俺もぐっすり眠れた。

 

これが、人間らしい生活っていうのかな。

よく分からないけど、これって幸せだなあって、思う。

 

ニノが家に来て、気が付いたら、1ヶ月が過ぎていた。

 

 

続く