嵐妄想・にのあい(あいにの)BL妄想
登場人物等全てフィクションです
<ニノ>
ギュッと、ベッドへ座った形で、抱きしめあって。
キスが深くなっていくと、ぼんやりして何も分からなくなる。
乱暴なくらい、キツく腰を掴まれて、彼の楔に嵌められて。
強烈に感じて、声を上げるだけ。
散々泣いても、震えて動けなくて、逃げられない。
飛ぶのは記憶だけで。
彼の長い手足は、薔薇の蔓のように絡まってくるから。
この体はもう、離れられないまま。
だから、体が離れてる時間は、仕方ないの。
彼が離れてると、心細くなる。
太陽みたいだから、その周りには人がいっぱいで。
自分は、ただのひまわりで。
太陽を見上げて見た夢だったのかと、確認せずにはいられない。
「可愛くなったね」
「色っぽくなったね」
色んな人が声をかけてくる。
そうだね。
でも、彼に愛されたせいだから。
「好きだよ」
安っぽいセリフは、言われる自分が安っぽいから?
安い自分は、太陽のような彼には相応しくないかもね。
だから、ついイジワルになるのかな。
だから、相応しくないのかな。
+++
<相葉>
すぐふらふらする、俺の恋人。
色が白くて華奢で、水分の多い瞳はいつも揺れている。
俺が抱くたび、綺麗になるのは仕方ない。
誇らしくも思うけど。
誰にでも優しいのは、どうしたら直るんだろ。
「嫉妬ですか」
感情の無い声で、返事するのも色っぽい。
冷たく見下ろされてるのに、誘ってるの? って感じの気怠い雰囲気で。
相談する相手には、ピッタリなのか、反対なのか分かんないけど。
ニノと同じように、みんなが噂する色っぽい彼。
彼の本命は誰か、誰も分からない。
彼の周りには、彼を狙う奴が大勢、彷徨いてる。
「嫉妬してるって、よく見せてあげれば良いんじゃないの?」
ふふって笑って視線を外す。
そう言う顔が、誤解されるんだろうな。
「言ってるよ? 他の男に優し過ぎるんだもん。すぐ部屋へも誘われるみたいだし」
「行ったからって、何かあるわけじゃないし」
ふう……なんて、ため息つくのは、彼も言われてる?
「でもさ、か弱いんだから。襲われたらひとたまりも無いじゃん?」
ニノと違って、彼は空手も習ってたし、何よりこの冷たい顔で睨まれたら相手も引くだろう。
「ああ、そうですねえ。でも自由じゃ無いですか? それでも縛りたかったら、見せるしか無いですよ?」
「何を?」
「そうだなあ……」
彼の綺麗な切れ長の目が、泳いで光った。
「わっ?!」
いきなり、彼が色っぽく俺に抱きついて来たんだ。
人が多い、仕事で使う食堂のど真ん中の席。
色の付いた悲鳴が聞こえる。
「こんな風? 見て?」
「へ?」
彼の視線の先には、ニノが固まって立っていた。
「ちょ、ちょっと!」
「ふふ、これで大丈夫じゃない?」
彼は、優雅に立ち上がると、出て行った。
その後ろからは、彼の信者たちが追いかけていく。
ニノが泣きそうな顔で、クルリと向きを変えて走って行ってしまった。
+++
<ニノ>
やきもち焼きの相葉さん。
でも、人気者の彼は、俺がいなくても困らない。
それを試すようなことばかりしていた。
誘われるまま、近づく男たちの間を、ふらふら泳ぐ。
最近は、やり過ぎかもって。
意地悪ばかりしてたから、反省して相葉さんを探して食堂へ。
綺麗で不思議な、噂の絶えない彼と相葉さんが、親しげに一緒の席にいる。
友達だなんて、聞いてない。
ザワっとする気持ちが、気持ち悪い。
スルリと、彼の手が相葉さんに回って抱き合った。
「嘘……」
相葉さんも驚いて声を上げるけど、彼を拒むこともしない。
綺麗な彼と、モデルみたいな相葉さんに、周りも嬉しそうに声を上げる。
その悲鳴の中、彼は、まるで何もなかったように立ち上がって出て行った。
「な、なに……?」
相葉さんと目があって。
動揺して、思わず走ってしまった。
+++
「ニノ!」
きっとヒドイ顔をしてるから、見せたく無いのに。
相葉さんの俊足ぶりに、追いつかれてしまった。
「待てよ!」
「……!」
腕を掴まれて、逃げられない。
俺の顔を見るなり、相葉さんは嬉しそうに笑った。
「ニノ、すげえ俺のこと好きじゃん!」
「なっ何それ?///」
「俺、あんまり好かれて無いのかと思った♡」
「ええ?///」
何それ? 何それ?
それは、こっちのセリフ!
好きでも無いのに、あんなに抱かれたりする?
相葉さんだけだし!
「安心したら、……抱きたくなった」
真っ赤になってるはずの耳を噛まれて、甘く囁かれたら……もう動けない。
その日は、相葉さんの部屋のベッドで、朝まで離してもらえなかった。
+++
<相葉>
あの彼の言う意味は、まだ分かんないけど。
彼のおかげで、はっきり自信ができた。
あんな泣きそうな顔のニノ。
走って俺から逃げて、振り返らせたら、泣いてたニノ。
いつもは、抱きながら不安だった。
気持ちいいから、俺と寝るのかな? とか。
俺が強引で、面倒だからかな? とか。
俺じゃなくても、いいのかな? てさ。
でも、愛されてるらしいって自信ができたから。
ニノの行動も分かるようになった。
自分こそ、八方美人だから。
俺が色んな人と絡んでると、ニノはふらふらするって分かった。
ヤキモキしながら、いつも強引に連れ帰る。
それで、体を繋いで離さない。
愛されてるって、体に教える。
もちろん声もかけて。
でも感じやすいニノは、ベッドじゃ記憶がないみたい。
すぐ、飛んじゃうんだから。
体で繋いで、記憶が飛んでも、おまえを離さないからね。
俺以外には、飛ばせないんだから。
「相葉さんの変態っ///」
「ふふっ、そんな可愛くないと、可愛くなるまでするぞ?」
「……バカっ////」
飛ぶなら一緒に飛びたい。
捕まえて欲しい君は、俺を試すんだ。
愛されてるって信じたいから。
俺だけを愛してる君を飛ばすのが、俺の役割になったんだ。
<end>
リクエスト募集に応募して下さって、ありがとうございます♡(2023/2/23)
>にのあい読みたいです‼︎‼︎ MOMOさんの、可愛い小悪魔にのちゃん&振り回されてあげてる相葉くんが大好きです♡
ある意味、拗らせ1番は、このCPかもしれない(好き)
ちょっと、ややこしい、自信のない若い恋人ちゃんたち♡
小悪魔ぶりは、足りなかったかなー(^^;) ごめんね(当時の記事より)