嵐妄想小説です

櫻葉コンビと潤君のファンタジー

お話の全てが、もちろんフィクションです

 

 

月曜日の小人(2)

 

 

 

 

イケメンクリエーター松本潤は、違和感に悩まされていた。

 

朝、キッチンに用意しておいた料理が消える。

ドリンクが消える。

触ってもない部屋の小物が、散らかっている。

 

「……俺、おかしいのかな?」

 

松本は、一人暮らしだ。

 

恋人も、家族も最近は家に入れたことが無い。

 

自分でした覚えもない事ばかり、家の中で起こるのだ。

 

しかし、最近は寝る間もなく忙しかったから。

 

「……疲れてたんだな、きっと」

 

頭を振って、自分に納得させる。

でなければ、怖すぎる。

 

だから。

 

今、目の前にいる存在は、幻に違いない。

声もするが、幻聴に違いがない。

 

 

 

「あ、あ、相葉くんっ……ダメだって、言ったじゃんっ」

 

「ごめんっ翔ちゃん……」

 

 

キッチンカウンターには、小人が二人。

赤い服着た大きな目の子と、緑の服着た頭ひとつ分、背の高い細身の子。

緑の子が、背中に赤い服の子を隠そうとしてるようだ。

 

 

「……しかも色が……クリスマスだなんて……俺って疲れてる」

 

 

 

花粉症の季節だからかもしれない。

きっと、そうだな。うん。

 

松本は、見なかったことにして、カバンを片手に、部屋を出て仕事に向かったのだった。

 

ドアが閉まる音に、可愛い小人二人は、ホッと胸を撫で下ろした。

 

 

 

(つづく)