嵐妄想小説です

大宮コンビと亀ちゃんのファンタジー

お話の全てが、もちろんフィクションです

 

 

 

 

月曜日の小人(1)

 

 

月曜日は、憂鬱だった。

 

知人も部活の先輩も、自分で天国に行ってしまったのが、月曜日だから。

彼らの気持ちは、想像しか出来ないから。

月曜日は、想像してしまって憂鬱になる。

 

ごった返す真冬の駅のホーム。

いつも通り、駅に降りたところで、何かに躓いた。

 

「きゃあああっ……」

 

「へ?」

 

ちっちゃい悲鳴が聞こえて、見渡すが誰もいない。

 

「何なんだ……?」

 

すると、ホームの地面から声がする。

 

「カズっ! 大丈夫か!」

 

「ええっ?」

 

俺の足元に、小さい小人が二人。

 

黄色い服を着た色の白い小人が、倒れていた。

それを、必死で起こそうと叫んでいる青い服の小人がいる。

 

「嘘……小人?」

 

月曜の朝だからって、俺は夢を見てるんだろうか?

 

「こら! おまえのせいで、カズが気を失ってるぞ! どーすんだっ!」

 

「お。俺のせいかよ?」

 

「当たり前だっ! 助けろよ!」

 

 

言葉は、偉そうだが、小さくて可愛い小人は泣きそうだった。汗うさぎ

 

小さいものに、俺は弱いんだ。(ミ○オンとか、ゆるキャラっぽいのとか……)うさぎ

 

仕方なく恐る恐る……小人二人を両手で、掬い上げた。

 

一人は、きゅうっと、ぐったり伸びてるし。汗うさぎ

 

もう一人は、それにくっ付いて、泣き出さんばかりだし。

 

 

 

 

……俺って、きっと働きすぎなんだ。泣くうさぎ

 

こんなものが見えて、触れるなんて、重症だ。泣

 

 

「……今日は、有給取ろう……」

 

 

可愛い小人二人を、そっと胸に抱いて、俺は自宅へと引き返した。

 

 

 

亀梨和也、25歳になったばかりの日。

 

それは不思議な小人と出会った日。

 

 

 

 

(つづく)