朝食は、玄米フレーク。

が、牛乳が冷たく感じると共に、飽きだしてきた。

そこでパスコの『超熟』を久しぶりに買ってみた。 元々、パンが好きな人である。

オーブントースターの設定を1度、5にした後2に回す。

パン用のボタンがあるのだが、どうも好みの焼き方をしない。 2が好みだと知っている。

食パンは1枚だけだけど

2枚分焼けるやつだからといって片方分の天火皿にハムエッグをこしらえようとは思わない。

ジジジ…

ゼンマイが動くような音がする。 さあティーバッグをマグカップに入れて熱湯を注ごう。

ほどよい水色になったらティーバッグの紐を持って

スプーンまかせにぐるぐる巻いて、滴りまで色を搾るのだ。

チーン…

何かをやってると気がつけば2分など、あっという間だ。

左手に皿を持って、右手は開閉扉を。

まあ待て、慌てるな。 ここから心躍る儀式ではないか。

準備はいいか、決して慌てるな。

慌てればおまえの事だ、せっかくの焼きたてトーストを落としかねないぞ。

そうして、ゆっくりと扉に手を伸ばし、迎えるのだ。





むあ~ん…




ああコレだよ。 コレ。

パン特有の湿気を帯びた香りが顔にまで到達し、広がる。

この瞬間が、たまらない。

たまらないけど、じっとしていてはいけない。

この、むあ~んな内にマーガリンを塗り溶かしたいのだ。

しかも、わりかし厚化粧。

ザッ ザッ

表面のカリカリにまかせてマーガリンを塗りこむと、擦れた軽い音がする。

これもたまらない。

わざと溶けきれていないような固まりマーガリンを作っておく。

それが溶けて無くなってしまう前に、一口頬張ってしまいたい。

おっと、いけない。

なぜ前もって牛乳を出しておかなかったのだ。

紅茶をミルクティーにしてしまう間に、マーガリンはすべて溶けてしまった。

なんてこったい!

しかし

噛みしめたトーストは、まだかろうじてジューシーだった。

はあ、たまらない。





6枚切を買ったので、あと5回はこんな大げさな朝食になりそうだ。

たまに食べるからいいの。

健康のためにまた、終わればフレークに戻るのだった。