春祭for kids
子どものためのワーグナー
「ニュルンベルクの
マイスタージンガー」の
大人券が取れたので、
行ってきました。
この作品を子どもたちに
理解してもらうために、
ものすごく単純化して、
他の街から来た若い騎士と、
街の名士の娘の恋愛物語とし、
恋のライバルと、
応援するマイスターを配した形。
マウンティングの心理描写は
ともかくとして、
原作の構造の
まま、なんだけど。
しかし、
歌合戦に勝った者に
褒美として娘と結婚させる、
なんて、
今の時代の子どもたちには
何のことか考えられない
時代錯誤のセリフも多く、
ファンタジー要素がない
リアルな設定ゆえに、
去年のローエングリンの時より、
なんだか求心力がない、
ドタバタが目立つ
出し物になってしまいました。。
音楽は素晴らしくいいのに、、
指揮者もハーピストも
ソプラノ田崎尚美さんも
頑張っていたのに、、
内容やテーマが
時代から取り残されていく不幸。
単純化すればするほど
薄っぺらくなる恋愛模様。。
現代におけるオペラのあり方に
思いを馳せてしまわざるを得ない
ひとときでした。。
歌舞伎、といい、
オペラといい、
ダイバーシティ、
フラットな時代には
本当に難しい命題なのです。
#春祭 #オペラ #ワーグナー #ニュルンベルクのマイスタージンガー