伊東潤の新著「茶聖」
Kindleにて読了!


数年前に読んだ同じ著者の
直木賞候補作品「天下人の茶」が
あまりに面白かったので、
迷わずポチッと。


これは電子版の発売元が
コルクなんですね、、



「茶聖」の主人公は、
言わずと知れた千利休。
そして、同時に語られるのは
織田信長と豊臣秀吉。


もう、この時代は、
茶の湯のみならず、
能楽、絵画、建築、、

すべての日本の美意識、
文化的なるものが芽吹き華やぎ、
百花繚乱!
絢爛豪華!!


また、先日アップした
原田マハの「風神雷神」の時代と
ちょうど重なり、


遣欧少年使節団が艱難労苦の末、
ローマ法皇に謁見し
帰国するまでの間の、
裏面史に当たるのです。


戦国時代の日本における権力の、
表と裏の歴史を、
千利休と
その茶道を通して描いた、
骨太な小説。 


特に、織田信長が、
武功を立てた侍たちに
与える土地の替わりに、
茶と茶道具を、

その価値に値するよう
ブランディングしていくところなど、
もう、面白すぎて!!


この部分は前作
「天下人の茶」でも
語られていたけれど
今度はもっと深く具体的で、
すんごく良いのです。




この発想は、
西洋の王たちがやはり
武功を立てた者に
自分の似顔絵や彫刻を与えていた、
と伴天連たちから聞き、

ヒントを得、
それを茶と結びつけたことにあります。


武士の世で、力を扱うのが政治、

荒ぶる心を扱うのが茶。

表と裏の力で天下を取っていく。。

やっぱり、超 面白い!


茶の湯の知識や、
焼き物の蘊蓄が、
読んでいると
知らず知らずに身につくのもいい。


ただ、私的には千利休が
ちょっといい人過ぎるかな?
そして、豊臣秀吉が
ちょっと大物に描かれ過ぎかな。


ともかく「天下人の茶」
「茶聖」この2冊、
お茶に興味がある方だけでなく、
政治と人間ドラマとして
皆さまにおススメしたいです!!

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