昨日、父親が亡くなりました。
昨日は朝から海老名で会議。
前夜楽しい酒を呑み、朝起きるのが辛いなぁと思っていた。
自分が進行させる定例の会議なので、正直疲れる。
ゆっくり起きて行こうとアラームはいつもより1時間遅らせていた。
あ~朝かぁと携帯が鳴っているのに気づく。
あれ…�
違う…電話。親父の携帯番号。
なんだべ。朝から。
しかも、起きようと思った時間よりも1時間以上早い。
なによ~(涙)と思いながら、「もしもし、どした�」
「親父が今朝亡くなった。」
聞き慣れない声。
「へ�」誰�
「容態が急変し今朝亡くなったんだ」兄ちゃん�
やっと兄からの電話と気づき、事実を受け止める。
亡くなった病院で待ってるから来てほしいと。
それからどのくらいの時間が経ったのか、ぼーっとベランダ越しの景色を見ていた。
会社の上司、スタッフに連絡し事情を説明し、何とか病院に向かうことが出来たのは1時間30分後。
途中で連絡があり、葬儀場へ行き先を変更する。
金沢八景から京急で新逗子、逗子から鎌倉、鎌倉からはバスで。
二週間前にもお見舞いで行った経路。
頭は真っ白というか透明。透き通っている感じ。
葬儀場に着くと駐車場には兄の車があり、建物に入るとどちら様かと尋ねられた…と思う。
名前を伝えると2階に通された。そのフロアの奥の部屋から母親の顔。
そして兄。久しぶりに逢った。老けたなって印象。
二人とは会話になってなく。
たぶん。
奥にいる動かない父親を見に行く。
顔を見た。
お見舞いに行った時と同じ。
祖父にそっくりな父親。
顔色は二週間前に逢った時と同じ印象。
ほんと死んでる�口にはしなかったが本気でそう思った。
葬儀場の方と話し、午後にまた来る旨を伝え実家へ。
実家では朝ご飯を食べた。
訃報を社内に流してもらうため上司に電話。
この後も普通なら、次に何したらって考えるが何も考えてない自分がいた。
午後1時30分に葬儀場へ行くことだけが頭にはあった。
ふと時計を見ると。
まだこんな時間�
暇だな。ふとそう思った。
何気なく、実家の周りを歩いてみるかと外に出た。
目の前に映るもの、ちょっと興味を感じたものを携帯で撮り、昨夜楽しい酒を呑んだ大切な人へ送ってみた。
メールが返ってきた。
そういう時は故人のこと沢山思い出したり懐かしんだりする時間ではないのかと。
どんな父親だったのか教えてほしいというメールの内容だった。
ハッとした。
沢山思い出した。
その中に。
間違いなく楽しく温かい思い出。
自分は小学生。たぶん低学年。
ハゼ釣りを父親としていた。
面白いほど釣れた。
今夜は何して食べようかと自分ははしゃいでいる。
釣ってるのは橋の上。
自分は指を蜂に刺されたと騒いでいる。
それを聞いた父親は指を見るなり、毒を吸い出しているんだろう。自分の指を口に含んでいる。
痛さ感じてない。
何か温かい安心感があった。
この場所�その後、金沢○○…。そういっていた気がする。
昨年、人生を変えようと引越した。初めて一人暮らしすることを決めた金沢八景。趣味の釣りをするために。
目の前の平潟湾はハゼが釣れることで有名な場所。
シーズンになると至るところで家族連れで賑わう。
父親は自分がこの場所に住んだことを知らなかった。
ふと、もう一つの想いが。
幼いころ、父親の温かさを感じた釣りを自分の娘とも共通の趣味としてやっている。
また、離れて暮らす今もその趣味で繋がっている。
娘の釣り道具はいつでも行けるように自分の釣り部屋に。
玄関には幼い自分と同じ年頃の娘が。
シロギスを初めて釣った写真。
なんとも言えない表情。(一番のお気に入り)
親父。
俺とハゼ釣り行ったのはここかい�
もう一度やろうよ。
娘連れてさ。
釣れたハゼは俺が自分の家で料理するから泊まっていけばいいよ。
ごめんな、親父。こんなバカ息子で。ごめん。