時計が止まっている。
動いているんだけど、そう感じる。
コンクリートのかたまりに両手を押し当てているような、そんな感じ、この気持ちは。
誰かを好きになれる心で良かった。
人がみんな、そうするように、僕も心を持てて良かった。
きみをこの眼がとらえたら、可愛いと思える。
その声をこの耳がとらえたら、元気になれる。
その右手をこの左手がつないだら、ひとつになれる。
きみを、愛しいと思える心で良かった。
この眼も、鼻も、耳も、口も、手も、
「きみ」をこの心に伝えて感じるために、心臓から生えているのだ。
ごめんな。
俺も頑張ってるんだけど、頑張って我慢してるんだけど、
時々お前のやることに口出ししてしまう。
男のくせにな。
お前が俺のことほんとに愛してくれて、必要としてくれて、俺じゃないと無理って言ってくれるから。
だから俺、良い男であり続けたかったんだ。
人から嫌われそうなとこ、お前には見せたくなかったんだ。
でも俺、そんな完璧じゃないから、ダメなとこいっぱいあるから。
隠し続けられんくて、少しずつお前に見せてしまって、その度お前が離れていきそうで怖かった。
本音吐くのビビってた。
嫌われるくらいなら、我慢した方が楽だった。
でも、ちょっとだけ。
お前の気持ちに甘えてもいいかなぁ?
お前の「愛してる」って、もっと信じてもいいかな。
こんな俺でも、お前にだけは見せてもいいかなぁ。
ずっと一緒にいたいから、今日、いつもより話をしよう。