公演終了

7月の初旬から稽古を始め、最終的にキャスト全員が決定したの結局既に8月に入ってからという異例の苦難な状況とそして一向に先に進む様子が見えてこない絶望的とも感じられてしまうほどの稽古の愚鈍な進行状況。それでもって出演者のNGと稽古時間の管理不具合続出等々で・・辛抱辛抱の日々でした。
以下抜粋・・・
『火あそび』は2年前に下北沢「劇」小劇場で上演されました。
今回は今の時代に合わせた再演・改訂版となります。
○湖のある地方都市のある町を舞台に、
「二つの湖の底が繋がっているため、増水することのない水面のように、
たとえ事件が起きても何事もなかったように穏やかな顔している」
その暗さや、狡猾さや、ギリギリのところを描き、
最後に「火あそび」で破滅にいたるまでのドラマでした。
今回はジャズの名曲「カンタロープ・アイランド」が全編に使用され
映像とエムズクルーの独特のうねるようなセリフ回しとともに流れ、物語を蛇行していきます。
・・・以上抜粋
『エムズの芝居はスポーツだ』と言い切ってしまう大変好意的な記事を発見しましたので・・
キティさん研究所にゅーす
内容が複雑・・作家の思いを全て込めているから、観客は役者の放つせりふを聞き逃し続けてしまうと置いてかれてしまう。
何もお客を置いてけぼりにして『着いて来られる奴だけ着いて来い』といった決して傲慢な態度ではないのだけれど、ともすればそういうふうにも取られてしまう。(思うに・・作家の南氏の中の潜在的な部分にそういうちょっと“つっぱったところ”は確かにあるのは否めない・・で俺はそれをなんとかしろといつも言っている)
劇場独特の音の響き具合を意識せず又舞台での“発声”“せりふ術”も又意識していない役者が勢いだけで、のど声で滑舌ヨロシクナクぺらぺらやってしまうとお客さんは“聞くのをあきらめてしまう”という状態になり、私のお客様も賛否両論でありました。
普段あまり演劇に触れてらっしゃらない方は概ね好意的な感想を頂きましたが、関係者・所謂役者関係の人間からはかなり辛い批評をもらった芝居でもありました。
だいたい『せりふが聞き取れない』『その内容が耳に入ってこない』などという批評を頂く事自体、私としてはもうやりきれなくなってきてしまうことで・・・。
実はかなり悶々とし続けた麻布の9日間だったわけですが、それでもやはり私の支持する南英司の本は紛れもなくハードボイルドであり、大人が味わう事のできるかなり贅沢な人間探求に関する実に味わいのある読み物(そう、まさに読み物という表現はかなり的確だ・・そう、『南文学』と呼んでも良い)ではあり、その味わいを的確に表現するのが私たち大人の役者の領域であったわけです。
今回二回目の共演となるreset-Nの原田紀行君とは相変わらずロックやジャズや本の話で盛り上がり、やはり今回の役者連の中でもしっかりと腰の座った演技が光り、又今後も一緒にやりたい役者でもある。
又今回初めてご一緒した中格どころの役者たちの中にももちろんこれからもなんらかの繋がりをもって又ご一緒する機会を持ちたいと思えるような印象的な良い役者も何人かいる。
私の相手役でもありちょっとした“濡れ場”を一緒に考えて演じてくれた女優の松井裕子ちゃん。
声が良いすね、呑ん兵衛でね・・。ちょっとエッチで。良い女優さんです。
で、黒川龍市氏は役に対して混迷しつくしてドつぼにはまり込んでガチガチになってしまっているときに私がとうとうぶち切れて怒鳴ってしまったような事もあったけど・・いかにも映画的な俳優ですね・・自分はお陰でなんとか役を物にできたような気がする。イタさんの激励やご指導に感謝してますとの言葉をくれた。
お二人とも良い役者さんです。ありがとう、是非またご一緒しましょう。
打ち上げの席では、今年3年目の付き合いとなる南英司に対して、結構厳しい意見等を東京多摩不良口調で色々と言わせていただいた訳だが・・自分よりほんの少し年下のこの九州生まれの、おそらく自分よりもずっと喧嘩っ早そうな作家は・・ぐっと辛抱して・・このB型役者の苦言に耳を貸してくれていた。お疲れ様・・。
我々は仲良くするのが仕事ではないから・・だから何も無理して群れることはことさらない訳で・・したがって僕の場合はこういう場面は良く経験する場面なのです。
依然として厳しい芝居作りの現実の中で芝居を継続していくためには我々は常に“この一点だけは決して妥協をしない”部分だとか“官能”とか“幼児性”だとか“馬鹿さ”みたいなものを忘れずに、ちんまりと小さくまとまらせようとする何モノかをガンとして撥ねつけながら頭のネジの一本や二本ぐらいは平気ではずし続けて生きていかねばならんのよ。
で、新宿からタクシーで自宅へ帰宅して打ち上げの後半部分の記憶も曖昧なまま布団にもぐりこみ、一晩寝て起きると・・・あの芝居は既にもう終わってしまっていて俺はもうあの劇場のあのセットであの役者とあの芝居を交えることはもう決してないのだ・・と改めて思い、なんともいえない寂しさにも似た気持ちが自身に訪れ・・こんな気持ちになったのは最近でもちょっと稀だなあ・・などとぼんやり考えているのでした。
出演者であり何年ぶりに舞台に立った野田美華さんは実は元全日本のスピードスケートのアスリートでもあり、なんと彼女の後輩に当たるあの岡崎朋美選手が芝居を観にに来てくれた。本番直前に役者逹がアップしている時間に特別に客席で待機していただいていたとき写真を一枚撮らせていただきました。

で、『きょうは!私は!岡崎さんだけの為に芝居しま~す!』と大きな声で宣言し『後ほど舞台の方でお目にかかりますから僕を良く見ていてくださいね』といって自分の印象をスリ込み売り込み、もちろん岡崎さんにはちゃんと笑っていただいた。やった!
少なくともあの岡崎朋美選手の脳裏に“あのちょっとおでこの広い、ケビン・コスナーとダスティン・ホフマンとさだまさしを足して3で割って日焼けさせたような顔した声のデカイ中年の役者が変なことを言って笑わせてくれた・・”という印象を残すことには成功したのだ。あはははは~!
でもって、なんかウケてくれて嬉しかったから隙をついて岡崎さんのメールアドレスなんかをサラっと聞ちゃおうかとも思ったがやっぱさすがにそこまでお調子こくのはやめといた・・当たり前だ!!

そして今回嬉しかったのは、ずっと疎遠になっていた諸先輩がたが久しぶりの私の舞台を観に来てくれた事。竹原さん、森口さん、康治君。
そして毎回必ず来てくれる、福田・黒岩。小野ちゃん。智恵ちゃんも今回はありがとう。有福さん・あっちゃん。安良岡さん。永岡さん。諸井ちゃん
長壁さん、藤波さん、濱田さん、古宮さん、武藤さん。広瀬さん。久保田さんありがとうございました。
いとこのカー坊。ムラちゃんありがとう。斉藤さんが来てくれるとは夢にも思わず。バーボンの差し入れまで頂いて。
で、千秋楽の前日に電車中で衣装プランナーで業界では幅広い活躍をしている、地元の二年先輩である若林満さん・・通称ミッちゃんにばったり。
現在自分は芝居本番中なのだと話たところ、それなら今後芝居打つときには衣装関連の相談は必ず俺にしろと、絶対に悪くはしないと・・。
で、来年1月に新しい事務所を立ち上げる準備が最終段階に入っており良い役者やタレントを集めているので是非お前も来い・・との事。と思わぬところで思わぬ話が・・。
そして最大に嬉しかったのは僕の大好きな女優さん大西多摩恵さんが観に来てくれたこと。
もちろん大西さんが来てくれた日は大西さんだけの為に芝居しました私。当然です。
『芝居の神様が再会を贈り物してくれたんですね』とおっしゃる彼女と近々にゆっくり呑めるのだ・・・。嬉しいぞ。。
台風が心配ですね。
金曜は竹原さんとゆっくりハードボイルド系読書等々について“礼儀正しい酔っ払い”として新宿あたりでゆっくりと飲む予定なのだが・・。
来週の金曜日は野田さんのだんな様のライブに渋谷ライブハウスに行く予定です。
タランティーノの最新作『デス・プルーフ』六本木ヒルズで鑑賞予定だったが、今日は台風なので後日必ず・・実に楽しみです。