拝啓
たいへんご無沙汰しております。
貴殿の存在は常々感受はしておりましたが、長らく分厚い壁に阻まれ、お目にかかることが叶わずにおりました。
非常に心苦しく、また悲嘆の念に絶えません。
年月が流れるにつれ、貴殿の周囲の骨や筋肉に不調が現れ始め、私が貴殿に対して無礼を働いていたことが原因であると理解しつつも、何もできない自分に歯痒さを覚えておりました。
しかし、このまま貴殿に一生お会いすることなく生涯を終えるわけにはまいりません。
微力ながら努力を重ねた結果、約一週間にて、鏡の向こうに貴殿の存在を、僅かではございますが確かにこの目で確認することができたのでございます。
正直、一週間という時間の短さにたじろぎましたし、見間違いではないのかと何度も疑い確認いたしました。
しかし僅かながらも確かに貴殿は存在していらっしゃり、この期間の短さよりも自分の至らなかった月日の重みを大いに感じ反省している次第でございます。
しかし油断はできません。
またあの分厚いジェルのような壁(末娘談)がいつ報復してくるか分かりません。
自分としては今後ともできる限りの努力を続けて参る次第でございます。
今後とも末長くその存在感を示し、動き続けていただけることを願ってやみません。
敬具