トウシューズのお話。
去年秋からずっと迷走が続いていました。
昨年春まではカペジオのカイリーW幅で落ち着いていたのだけど、すぐに柔らかくなってしまうのが気になって迷走。
紆余曲折のすえ、カペジオのコンテンポラD幅にようやく落ち着きました。
カイリーに比べて細身でソールが固めのシューズになり、立ち方も「細くて高いところに立つ」イメージに少し変わりました。
と言ってしまえば簡単なんだけど…
このコンテンポラD幅はふつーにおろしてすぐに履くというのができず、かなり加工しています。理由は
「脱げやすい」
この一点につきます。
踵が浅めに作られてるシューズなんです。
E幅に広くしても脱げやすいのは変わらず、かといってワンサイズ上げると確かに脱げにくくはなるのですが甲のあたりがガバガバ過ぎる。
浮腫んだ時のために念のためワンサイズ大きめのものも持っていて、日によって履き替えてますが、やっぱりジャストサイズD幅のほうがちゃんと立てるので、確実に脱げないようにしたい。
いろいろ考えました。
踵に松脂をつけるほか(これは少し改善されましたが)、ゴムをクロスにつけたり、踵に二重にゴムをつけたり、リボンを深いところからつけたりもしましたが、やはり脱げてしまう。
結果としていまやっている加工は、
「かかとの部分をほどいて、紐通しの部分を立ち上げて踵の高さを上げる」
というものです。
某プロのダンサーさんが別のブランドのシューズ(フリード)で同じような悩みを持っていらっしゃり、このような加工をされていました。
この方は中に通ってる紐をそのまま使うため踵の部分は糸を使って紐を固定してらっしゃいましたが、私は紐をぜんぶ抜きました。
細かく書くと
(1)かかとの紐が通ってる部分をほどく
(2)紐を全部抜く(コンテンポラはゴムではなくふつうの紐です)
(3)紐が通ってた部分を立ち上げて踵を深くして、縫い直す
これで踵が深くなって脱げなくなりました。
脱げなくなったのはいいのですが、紐がないので、甲のあたりが若干ガバつきます。
アンダーラップを巻いて幅を調整すればなんとかなるのですが、日によってアンダーラップの巻き方が変わってしまったり、シューズを履く時間が長くなって焦ってりまったりで、やっぱりこの部分も加工で解決しようと思いました。
甲の部分をクロスに糸で縫うという加工は昔からあるので、それでいいかなと思ったのですが、別のダンサーさんの動画で甲の部分をゴムで縫っているものを発見(ゲイナーのポアントでした)。
ゴムは最近のトウシューズの中に紐として通してあるような丸ゴムです。
動画を一生懸命見て、丸ゴムを使った縫い方を習得し、自分のシューズに位置合わせしてやってみました。
結果…糸で縫うよりもフィットしてとても良い!
見栄えについては今後ファンデーションを塗ったり縫い目をちょっと隠したりしたほうがいいかもだけど、なんとか足にフィットするシューズができあがりました。
これに加えてふつうにゴムとリボンをつけて、ニスを流し、プラットフォームをかがるので…もはや加工というより改造です(笑)
でも、いま履いてるシューズは去年の秋におろしたものでまだまだ履けるので、加工した甲斐があります。
春からまた値上げもあるみたいで、同じサイズのシューズを追加で買ってます。
また苦労してジプシーするよりもこの加工の苦労さえ乗り越えればいいのだと思うことにしてます。
※ちなみに、踵の加工をしてらっしゃったダンサーさんはすがわらゆいさん
※甲の部分に丸ゴムをクロスに縫い付けていらっしゃるのは、スロバキアで踊られているRioちゃんです(インスタ)。