冷静のちパニック。
〈26日のつづきです( ´艸`)〉「でさ・・・お父さんには喋れるくらいの力はあったわけ?それならそれで私はいいけど・・・だって、モノがなくなったって大したことじゃないし・・・本人が無事ならそれでいいし・・・」冷静である。あーちゃんは極めて冷静である。冷静すぎる・・・キビキビと洗顔している。あーちゃんはいつも、帰宅するとすぐにTシャツと短パンに着替える。それから洗面所に直行し、前髪をキチッとシャワーキャップに納め、丁寧に洗顔を始める。私が娘の帰宅直後を狙って、一緒に外出しようと意気込んでいても、ほんの少しの油断でそのタイミングを逃すことが多い。おうちモードに切り替わる早さを競わせれば右に出るものはいないんじゃないかな、と思うほど素早い。この日もいつもと同じだった。場面を巻き戻すと・・・喉が腫れてかすれ声のかわいそうな夫からの電話を切って間もなく帰宅したあーちゃん。ピンポ~ンの音にすぐさま反応し、瞬時にモニターであーちゃんを確認したかしなかったか覚えていない。とにかく気が付けば既に玄関へ走っていた私。ドアを開ける。半開き状態であーちゃんの顔が見えた。にっこり笑ったあーちゃんは大口開けて「ただい・・・」パニック状態の私は、あーちゃんの「ま~」を確実に、憎たらしいほど思いっきり遮ってしまった。「おとーさんが大変なの!あのね!体にばい菌が入っちゃったらしくって、今ね、病院なんだって~、声が出ないの。酷い声してて・・・お父さんじゃないみたいな!しかもね、荷物をなくしちゃったんだって!どうしたんだろう?ねぇ、変だよね~お父さん!毒をもられたのかなぁ?ね~でも、いつ?いつなの?とにかくさ、なんか変!久しぶりの出張でボーーーーーーッとしてたんだよ、きっと。どうしよう・・・」「な、なんだ・・・飛行機が落ちたのかと・・・ま、とりあえず、それくらい酷い病気になったんだったら会社に電話して確認してみればいいじゃん!お母さんがそれほど心配してるんならね。その方が確実でしょ。」「え・・・会社に?」その時、私の頭に妙な考えが浮かんだ。かすれ声の夫は、急病にかかったばかりか、運悪く荷物を全部なくしたと言っていたわけで・・・全部・・・?それはいろんな意味で大きな問題だったのである。あーちゃんは、オロオロする私の横をしれっとして通過し洗面所へ向かった。〈(眠くて書けないので)つづく〉