先日のオークションワールドの落札品が昨日届いた。

北海道小樽への出張中だったが、金額確定後に即振り込みを済ませたので、対応も早かった。


※小樽の宿泊先である銀鱗荘の宿泊部屋からの眺め

 

落札品は、三度手に入れた1742年銘カール7世肖像の都市景観ターラー銀貨だ。

 

過去にMS61を落札したが、トーンの感じがよくなく、NCS(クリーンサービス)に出したところ、表層の付着したものの下からヘアラインが出てきてUNC-Dになってしまった苦い経験がある。

 

その時は、W社のIさんの粘り強い交渉もあり、申告価格の25%はNGC社が保障してくれたが、結局このコインは手放した。

 

ちなみに、UNC-Dに様々な処置を施し、紆余曲折を経て手放したのだが、タイミングが良かったのか、回収率は100%を優に超えた。

 

そしてその後AU53を手に入れ、それを手放した金額で今回はAU55への買い替えを行った。

幸いうまく歯車がかみ合い、良い結果につながったように思える。

 

この度落札したコインはプルーフライクで、トーンも適度に薄くまったく癖がない。

これまで手にした2枚より圧倒的に状態は良い。

 

 

都市景観面に関しても基本プルーフライクで、見栄えがとても良い。

時代なりで最高だ。

 

 

下手に高額なMSを買うよりも断然お得感があるものだと満足している。

 

AU55が手数料込みで22万円というのは5年前よりも15%から20%程度高額ではあるが、現状インフレ率が圧倒的に高い海外で落札しようとすれば、円安と送料と通関消費税も相まって30万円を超えるだろう。

 

ちなみに、同種のコインは次ロットでMS61が同時出品されていたが、手数料込みで40万円だった。

今となってはこれでも安価だろう。

 

なぜなら、このカール7世肖像のコインは他の都市景観コインより2段程度は格上のコインだからである。

例えば以前なら10万円程度で購入できたLOT.3283の1779年KRの双頭鷲の都市景観のAU58が24万円オーバー(手数料込み)であったことを考えれば、カール7世モノがこのお値段は大戦果だったと断言できる。

 

もはや、日本の円銀や貿易銀は攻め(購入)より、利確売り、あるいはコロナ前に手に入れたものを手放さないことに意識を切り替える時期に差し掛かりつつあると見ているが、外国コインに関しては、正しい知識を身に着けてさえいれば、都市景観を始め、人気が高まっているコインであっても付け入るスキはまだまだあると感じさせられるオークションだった。