普段、円銀だの都市景観だのと記事でよく紹介していますが、いつも写真にはケース(スラブ)に入った状態のコインが写っており、今一つ大きさが実感しにくいと思われます。

 

今回は、コインにあまり興味のない通りすがりの方にも分かりやすく、その大きさを実感していただきたく、記事にしてみます。

 

まずは、明治時代の1円銀貨です。

通称「円銀」と呼ばれるものです。

写真では明治13年(1880年)に製造された円銀と、その横には現行貨幣である100円硬貨を並べてみました。

 

見ていただくとお分かりのように、随分と大きさには違いがあります。

円銀サイズの硬貨は、この時代日本でも諸外国でも多くの種類が発行され、広く流通しました。

 

 

ちなみに、100円硬貨の大きさは、直径22.6mm、重さが4.8グラムです。

大きさ、重さとも絶妙に扱いやすい硬貨で、小銭入れに入れていても邪魔になりません。

 

対して、明治13年の円銀は、直径が38.6mm、重さが26.9グラムです。

直径もさることながら、厚みも倍近くはありますので、重量は5.5倍以上の開きがあります。

しかも、140年近く前のコインであるにもかかわらず、現行貨幣よりもデザインが繊細です。

 

実に素晴らしいです。

 

次に、このブログでよく出てくるワードの「都市景観ターラー銀貨」の大きさを見てみましょう。

 

こちらは、先ほど紹介した円銀よりも少し大きなサイズですが、都市景観を始めとした神聖ローマ圏のターラー銀貨の標準的な大きさはこのサイズです。

 

 

一般的なターラー銀貨の大きさは、直径が41mmから43mm、重さは28グラムから29グラムとなります。

 

写真に収めた都市景観ターラー銀貨は1756年銘であり、今から260年以上前にドイツで製造されたものです。

街並みの繊細な図案が目を引きます。

 

当時のドイツをはじめとした西洋諸国の造幣技術がいかに優れていたかを物語っております。

 

私が、コインに魅了されているのは、その大きさと重量感、そして優れた図案によるところが大きいです。

今後も楽しく収集活動とブログを続けてまいりますので、気になることがありましたら遠慮なくコメントを残してくださいませ。