　總有離人留　　　　

落花逐流落花逐流　　　　　はらはらと水面に散る花びら

誰知流水心悠悠　　　　　　　流れに漂う秘めた心

風吹眼波細如愁　　　　　　　風に目を伏せ想いを馳せる

無言問添衣相思扣　　　　　　私の縫った衣を着ていますか

你獨自呢喃來否　　　　　あなたの呟きが耳をかすめ

驚柳只聞一袖　　　　　　　揺れる柳に懐かしい香りが立つ

可歎征人夢裡獨守　　　　　遠い地にいるあなた私は一人夢の中

縱往事不雨也颼颼　　　　　　雨のように思い出が降り注ぐ

落花逐流落花逐流　　　　　　はらはらと水面に散る花びら

誰說流水間無心留　　　　　　流れに心をさらわれる　　　

若向人間討敘舊　　　　　　　あの頃のことを語れば

人定問愛恨各幾鬥　　　　　愛と憎しみが入り乱れる

你獨自呢喃來否　　　　　あなたの呟きが耳をかすめ

驚柳只聞一袖　　　　　　　揺れる柳に懐かしい香りが立つ

可歎征人夢裡獨守　　　　　遠い地にいるあなた私は一人夢の中

縱往事不雨也颼颼　　　　　雨のように思い出が降り注ぐ

我應聲萬里最後　　　　　　私の想いは万里の彼方へと届く

那愛無端偏幽　　　　　　　　でもその愛はひっそりと姿を隠す

重逢的曲徑皆春休曲がりくねった再会の道で

總有離人留頻回首　　　　　いつか必ず来る別れ何度も振り返る

你獨自呢喃來否　　　　　あなたの呟きが耳をかすめ

驚柳只聞一袖　　　　　　　揺れる柳に懐かしい香りが立つ

可歎征人夢裡獨守　　　　　遠い地にいるあなた私は一人夢の中

縱往事不雨也颼颼　　　　　雨のように思い出が降り注ぐ

我應聲萬里最後　　　　　　私の想いは万里の彼方へと届く

那愛無端偏幽　　　　　　　でもその愛はひっそりと姿を隠す

重逢的曲徑皆春休　　　　　曲がりくねった再会の道で

總有離人留如斯等候　　　　いつか必ず来る別れその時まで待ち続ける

總有離人留頻回首　　　　いつか必ず来る別れ何度も振り返る

「無言問添衣相思扣」（王維の詩）は、「黙って衣を添えることで、想いを表す」と言う意味で、恋人との別れを惜しむ気持ちを表現しています。

「私の縫った衣を着ていますか」と、訳詩が当てられているのは、劇中の鞠柘榴が衣を仕立てる役職にあった為だと思います。いづれにしても恋人への思いが伝わってくる素敵な（訳）詩ですね。

この曲の詩には、中国の詩人白居易、李清照、王維などの詞詩の一節や、小説『天龍八部』からの一節が取り入れられています。

方卓英（ほう・たくえい）と鞠柘榴（きく・しゃりゅう）のテーマ曲として應にぴったりの切なく、そして優しい気持ちにさせられる曲です。

總有離人留 《斛珠夫人 挿入歌》

總有離人留　　《斛珠夫人挿入歌》