夏のとらやの水羊羹は格別。

季節に触れられるお菓子が、忽然と登場するのが岡井隆氏由縁の歌会。

カップの水羊羹を匙なしでどうやって食べよう、と考えているうちに会は終わった。

奇遇にも、歌会当日は匙がキーワード。

匙のない目の前の水羊羹を前にして、吸おうかと思ったり、指で掬えるかもと思ったり。

小学生の頃とまったく変わっていない精神なのだった。

 

口語文語旧仮名新仮名。好きなものから食べるタイプ

 

 

吐く風に波うつ八月の水面   漕戸もり

 

一瞬見えなくなっても慌てない。

暫く待てばちゃんとまた澄んでくる。