コロナと共にという日々に、完全にコロナ禍の前に戻るなんていうことは絶対なくて、イベントの規模が縮小されたり回数が減ったり、ギャランティの単価が減ったりするなかで、声がかかればすぐに駆けつけられるように心や体のメンテナンスを怠らないようにしている。
誤解してもらっては困るのだけど、仕事ではないときの、髪や眉毛をぼうぼうとしたまま眼鏡とコンバースというのが基本軸としてあってのメンテナンスである。
商売も長くなると顔や髪は小一時間もあれば騙せる(言い方!)。けれど、体型も含めての爪とか手先とかデコルテとか、それからもっというと靴や時計などは、急に来いと言われたときいつでも駆けつけられるようにしておくのはなかなか大変なことだ。
対応力の大切さというのは、やはりコロナ禍を経験したことでより実感させられたことのひとつだとおもう。
そういうアイテムのなかの爪。
クライアントより華美にならず、かといって先程まで台所で肉を炒めていたということも想像させない優美さを備え、不意の冠婚葬祭にもさっと列席できるような、そういう爪を目指している。
不思議なことに、爪がきちんとしているとまごころというものは伝わりやすい。
部屋着でリビングに転がってネットフリックスを観ているようなときにも、お菓子をつまむ爪先がきれいに伸びているのがわかると、それはそれで気分がいいものだ。
これは10月のネイル。
わたしのバカAndroidではこれが限界の鮮明度なので伝わりにくいけれど、ざくざくラメのホワイト系。
長さはわたしにとって短めの⒈7mm。
さて秋シーズン、丁寧に丁寧に。丁寧に。
仕事も作品作りも、恋も(言うのは無料)。
紙コップ傾けて見し薄もみぢ 漕戸 もり

