ほとんどが勉強中の学生?さんで埋まっていたお盆期間のある日のガスト。
よくファミリーレストランの入口に、混雑時は勉強禁止だとか勉強は上限2時間まで、のような案内が張り出してあるのを見かけるけれど、ランチタイムだからといって参考書やノートパソコンを広げたという理由でお店を追い出されたり、店内で数学の難問を2時間過ぎても解けず悪戦苦闘している途中で肩を叩かれ「お客様、そろそろ退出していただけませんか」などと声を掛けられたりするのだろうか。
もう学生ではないから一日の大半をファミレスで過ごすことはないけれど、ドリンクだけの打ち合わせに2時間を超えることは日常的にあっても出て行けとは言われたことがないので、そのような声を掛けられるのはよっぽど目に余るときなのだろう。
ファミレスに長居するのは、ときどきしか会わない友人との昼飲みだ。個人店や感じのいいレストランなどは、お昼に一度休憩時間なるものがあり夕方まで居続けることができないし、滅多に会わないから美味しいものを優雅にいただくというよりも、おしゃべりを心ゆくまで楽しみたいのだからしょうがない。
ファミレスに味は求めていない。
プライベートがそこそこ保たれている配席と男女別(←ここ重要)のトイレ。店員さんは放置してくれるけど、呼べばすぐに来てくださる。
お値段を気にしないで、ちいさなお料理とスイーツがありもちろんお酒も揃う。
生ビールのグラスがだいたいキンキンに冷えているのも、ファミレスの見逃せないところだ。
200円のグラスワインは不味いに決まっているという前提で頼んでいるので、マナーなどお構いなしに氷を入れてチェイサーのようにいただく。こうゆうことがだれにも咎められないというのもいい。
これで半日以上滞在していて一度も退去勧告経験がないのは、ひとえにお金を落とすからである。
しっかりと落とす。
いやね、「一日いさせてもらっているんだからいろいろ注文しようよ」という気もちがないかと尋ねられればないことはないけれど、そうでなくても、おしゃべりをするのには体力がいるということなのだ。たえず仲間内(ふたりの場合はどちらかが)のだれかがなにかを注文し、だれかがものを食べ飲んでいる。唯一気をつけなければいけないことといえば、声や笑い声の大きさだ。これは喋るような仕事をしている人間が集まったとき、最も気をつけなければならない。ふだんあまりモノを申さないファミレスの店員さんから「おきゃくさま~、もうすこしお静かに願います」などと窘められることは…すみません、過去にありました。
 
勉強中のみなさんにはみなさんなりに言いたいことはあるでしょう。
でもなあ。
やっぱりフリードリンクだけで一日粘るのと、友人とのひさしぶりの語らいを食べながら飲みながら半日するのとを比べると、火を見るよりも明らか。

このおとな目線がうっとおしいと言われそう。

わたしもかつては学生側だったからわかるんだけれど。

 

 

  おてふきのなにか足りない質感に敗戦の日のテーブルを拭く 
                  漕戸 もり
 
 
紙ナプキン、最初から2枚使う設定のような水のふくみ具合。
明日は終戦記念日。