ひとしきり墓の話をした後の皿に蜜柑の種は残され
(漕戸 もり 2022年12月11日 中日歌壇島田修三選)
中日新聞朝刊と日本経済新聞をとっている。
どちらも仕事の資料やネタを仕込む用なのだけど、
日経はまあいいとして、朝刊(朝日でも毎日でもおなじです)は
やめようかとおもうときがある。
チラシは見ないのでそのまま塵になるのは心痛むし、
情報はネットのほうが断然早い。
先日のサッカーワールドカップ2022は最も顕著で、
時差のせいでもあるけれど、クロアチア戦など、
今更だけどごめんなさい、と
翌々朝の新聞紙面から漏れ聞こえてくるような気さえした。
ネットで追いきれない記事、たとえば記念行事や地元のイベント情報なども、
リアルタイムで、というとやや後手となる。
ならば有料の電子新聞に替えればいいじゃないか、とおっしゃるかもしれないが、
ただでさえネットに溢れている情報で食傷気味なのに、
新聞の(情報)が入る腹の余裕がない。
以前、某地域の新聞配達店(朝日毎日中日かはご想像におまかせいたします)
を取りまとめている販売店様主催の、
従業員様表彰パーティー及びディナーショーを仰せつかったことがある。
数百名規模のイベントだったので、広告代理店、会場スタッフなど
度重なる打ち合わせに熱が入ったこともあり、
涙あり笑いありとても素晴らしい一日となった。
その打ち合わせで、販売店様が席を外された際、
代理店と会場スタッフとわたしだけになったときに、
先に販売店様が、最近新聞を取るお客様が激減している、
と嘆いていらしたことに触れ、
「実はわたしも新聞を取っていないんですけどね」とひとりが言うと、
「わたしもです」「実はぼくも」と5名中3名が
新聞を取っていないという事実が判明した。
販売店様がお戻りになったので、そのはなしはここで終わったのだけど、
新聞を取っているわたしと、もうひとり代理店のお偉い人は
完全に劣勢だったのだ。
1か月3,400円というのもつらい。
映画なら二本、歌集や句集なら二冊。
アマゾンプライムなら、古本なら、お笑いライブなら…と
つい皮算用してしまう。
悪い癖だ。
あなたにはあなたのよさがある。
それがわたしにとっての中日歌壇であったり中日俳壇のように。
そのほか、と言われると
それはとっても悲しいのだけど、
新聞のしたのほうにひっそりと載る葬儀会社の訃報欄だ。
そこに載る多くのひとは決して有名人ではなく、
昔お世話になった友人のお父様やお母様の、
最近はときおり遠い友人のものも混じる。
それらはネットでは伝えられない。
正確には、伝えられないのではなく伝えたらだめなのだとおもう。
さて、久しぶりの島田先生。
此処迄来い、と試されている。
牛歩のように近づいてゆく。
今日は島田先生の歌集をあらためて読もうとおもったのだけど、
長くなってしまったので、それは次回に。
