書籍でもなんに対してにでも最新情報に疎いので、
早速おじさんから勧められた句集を検索してみると、
なるほどこれは売れるだろうなあ(そこかよ)という
すてきな句集だった。
けれども、皆様ご存知のように歌集や句集は価格が高い。
仕事でもないのにストッキングを履いて出かけるような
フレンチ店のランチ代くらいするものもある。
そうしてフレンチのランチとこの句集とを篩にかけてみると
僅差でにランチが勝ったので
素直に「お見立て通りきっと売れる句集ですね」。
おじさんは、わたしが詩歌集類は高価でなかなか手が出せないと
嘆いていることを知っているし、(歌集も出していないのに)
売れないとおもっていることもご存知なので、そんなふうにお返事をした。
そしてつづけて、お勧めいただいた勢いのある詩歌集もいいけれど、
最近はすこし前に出版された詩歌集を求めることが多いこと、
たとえば、やすたけまりさんの歌集「ミドリツキノワ」など
恥ずかしながら未読なのですがと、汗マークなど付けてお送りした。
するとおじさんは「あの歌集はいいですよ。お譲りしたいところですが
わたしもあの歌集は手元に残しておきたいので是非お求めください」と、
とおっしゃった。
そのような経緯があって、いつかいつか、が急速にその日になったのだった。
平成23年に発刊された「ミドリツキノワ」の歌評は
方々すでに出尽くしているはずなので、
人に見てもらうというよりも、自分自身の読書感想文として
のちに此処にも残しておくつもりだ。
あしながおじさんのひと言は、いつかいつかのままだった歌集を
開かせてくれるきっかけとなりつづける。
写真は、好きな歌に糊付箋を貼るのがもったいなくて挟んだ名刺の数々。
名刺はこんなふうに活用できるので捨てない。
読書感想文を書いたあと名刺を箱に戻すのも、
なんだかアルバムを整理するようでなかなかいいものである。
なんとなく泣いたのを知りとりいれる小糠雨後の洗濯物を
漕戸 もり
