蒼河 |    しおじのし

   しおじのし

  ー裏路地の one dropー


眼下に流る冷たき河の
その満々たる水量。



小舟は
さゆさゆと
羽毛の如く浮かぶ湯気に
掬われて掬われて
掬われて進む。



河港で手を振る姉様たちに
―きっと帰ります。
舳先に立ち手を合わせる。
見知らぬ姉様の背負う子に
祈るは未来か。

四子のすこやかなる祈りを
連なる山の粟生に託して

―いってまいります。


さゆさゆと
足元に川音を奏でながら。